─光る波の間─

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『第九』

2005-02-19 18:00:50 | 音楽・映像・アート
先日買ったノリントン指揮の『第九』を
MDに落としつつ、ふっと気付いてパンフレットを
引っぱり出した。

パリオペラ座バレエによる、ベジャール振付『第九』。
1964年初演だけど、日本ではこの時が初演だった。
年末になるとあっちでもこっちでも演奏されるにも
かかわらず、私は全曲聴いたことも、歌ったこともなく、
1999年5月8日のこの日がナマで接する初めての時だったのでした。
そう、ベートーベンの交響曲1曲聞き通すことも。

このバレエは本来、劇場でなくスタジアムだの広場だのという場所で
3方位を観客に囲まれて繰り広げられる演目で、
日本公演も最初の予定では代々木体育館がその舞台になるはずだったのに、
結局NHKホールということになって、残念だなぁ-と思った。
でも、音楽がテープでなく東京フィルの生演奏で、合唱も藤原歌劇団合唱部。
そしてバレエがパリオペラ座だなんてあなた!贅沢この上なしですよ!

ま、そういうことを思い出しつつパンフレットを改めてめくってみたら、
これに寄せられた文章の書き手の中に指揮者の井上道義さんのお名前が!
あらぁ?そうだったんだ?(^^;記憶に残ってなかった。
たぶん読んでいるはずなのに。その頃は指揮者には注意をはらってなかったから‥。
で、読んでみてちょっとびっくり。井上さん、バレエをやってらっしゃったのね。
指揮者になる人って、幼少時に楽器をやってるっていうイメージはあるけど、
バレエやってるっていうイメージは全然持ったことなかった!
しかも、私が生まれる前の話でもあり、ずいぶん珍しがられただろうと想像する。

踊る指揮者‥‥今の姿で考えると笑っちゃいそうになるけど(スミマセン)、
私はこれ、とてもいい経験だと思うな。音楽やるうえで。
どうなんだろう、他にもいるのかなぁ、バレエを習ってた指揮者って。。。

『第九』に戻ると、ベジャールは4楽章それぞれに「地」「火」「水」「風」を割り当て、
1人ニーチェの詩を言うダンサーがいます。(仏語なので訳が必要でしたが)
全体を貫くテーマは「友愛」で、最後の方はオペラ座以外のアフリカンダンサーも加わって、
全員で歓喜の輪を作ってくるくる回るんです。(写真)
本来はあらゆる人種のダンサーが手を取り合って踊るもので、イエローのコスチュームで、
合唱をバックに踊るこの楽章だけでも感動します。

いつかまた再演して欲しいな‥と思いながら、CDを聴く雨の午後なのでありました。


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