─光る波の間─

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熱狂の日 2日目(後半)

2007-05-09 21:56:14 | 音楽・映像・アート
後半戦は、19時開演のトウキョウモーツァルトプレーヤーズから。
アルトフルートの美しい、『海へ?』
武満徹というと、“よくキリアンが振付けていた音楽”というイメージがある。
しっかり聴いたことはないけれど、勝手なイメージで解りにくいって思ってました。

が!!

少なくともこの曲はそんなこと無かったですね~^^
とってもきれいだし、工藤重典氏のフルートの音色がすばらしー・・・
吉野直子さんのハープもうっとりな美しさ。
トウキョウモーツァルトプレーヤーズも安定していてゆったり聴ける^^
久しぶりに日本のオケの音聴くと安心するなぁ。笑


2人のソリストのあとはラヴェル『クープランの墓』
ピアノで演奏されることが多い曲だそうで。
(そういえば最初この曲聴いたのは小曽根真さん
『VIRTUOSI』だった…って、それJAZZだし。笑)
オーボエが大活躍でしたよ。ステキでした。

画像(→)のコマが浮かんだのはこのときでした。
ラヴェルって・・・ いいな。。。(* ̄∀ ̄*)

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ところで、東京フォーラムってホールが全部上階で、
並んでちまちまエレベーターで上っていくのは正直・・・かったるい。笑
同じ会場のが続いても、いちいち下階まで降りなきゃならないの。
順番に並んで待ってるなんて日本だけみたいよ。悪いことじゃないんだけれど…
たぶん順番にしないと、主催者のほうが文句言われちゃうんだろうね。
どうにか文句の出ない方法をと苦心してるのがよくわかった。笑
そんなに早く並ばなくても大体思った席には座れるんだけども、
みんな目を血走らせてw、走ってくんだよなぁ。´ー`
で、終わったら次の公演に向かって拍手もそこそこに飛び出してゆく人。。。
アーティストも苦笑するしかないわけだ。
途中で出るのが分ってるなら、出入りの目立たないとこに座ればいいのにね。
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さて次はベルトラン・シャマユの弾くバルトークリスト
20代なかばの若者である。
聴いた曲が曲だけに(ハンガリー狂詩曲)、熱い!!
音をコントロールする冷静さは残してるものの・・・、熱い!!
ペダルを踏んでない方の足が時々床をダン!と踏み鳴らし、火を噴くようなリスト!!
やーオモシロかった♪^^
マイさんは別メニューで彼を聴いたみたいで、技巧と冷静さを誉めてたけど、
こっちはちょっと雰囲気違ったかもよ?!(*^m^*)

そしてこの日のラスト!!!
前評判が非常に高く、何人かのライターさんも「聴いとけ!」って大プッシュのヴァイオリニスト、
ネマニャ・ラドゥロヴィチロラン・コルシア無伴奏ソナタ対決



ネマニャは若干22歳。
内戦の混乱を避けてセルビアからフランスへ移住したそう。
屈託ない笑顔からはそんな幼少期の想像つかないね。。
会場は相田みつを美術館内で、客席はわずか101席。
ものすごーーーい濃い空間ですわ。笑
昔のサロンてこんな感じだったんだろうね。奏者近すぎ。^^;
関係者、プレス、アーティストたちもやってくるし、
リハの音はばんばん聴こえてきてくるしで、めっちゃワクワクする!!

・・・・ いやぁ~~・・・ 凄すぎっすよ!!この対決!!

はっきり言って、イザイの曲は全然解りません。難しくって。
だけどもうこうなると曲がどうこうじゃないのね。
ほんとに微かな音まで聴こえるし、奏者のエネルギーがダイレクトに来るから、
ただただ圧倒されるばかりですよ。(゜_゜;

ネマニャは激しい。情熱的すぎて(笑)弓の糸も切りまくるし。^^;
彼は自分の中から溢れてくる音楽を表現してるね。
多彩な音色を引き出して、“ヴァイオリンてこんな音も出るのか”ってオドロキ。
スター性があって、いやでも注目してしまうような魅力がある。
背が高くてエキゾチックな顔立ち、演奏時以外はニコニコしててチャーミングだしね
ぴょこーんてお辞儀するのは可愛くさえある。笑

そして、ネマニャの先輩コルシア氏は大人の落ち着きを見せつつも、やっぱり弓を切る。
こちらは重厚で余裕を感じさせつつ、その迫力とキレはさすが!
息を呑むとはこのことだぁね。私瞬きするのも忘れてたもん。笑

ソロの前、間、後でそれぞれ、2人でバルトークをデュエット。
ここはなんとも微笑ましいというか、コルシアが後輩のネマニャをとても可愛がってるんだな、
と、なんかそういう温かさを感じる音と光景。もちろん演奏は極上
あ~こんな演奏をこんな近くで聴けた私って‥シアワセものだ・・・(* ̄∀ ̄*)
アンコールもちょこっとだけ、ピチカートで。
もう大拍手でした!手が痛くなりました!もっと聴きたかったなぁ~。。。

はあぁ~。。。
コーフンして頭が冴えてしまって、この夜は寝付けなかった~~。苦笑

*
【聴いた曲一覧】



熱狂の日 2日目(前半)

2007-05-09 16:23:57 | 音楽・映像・アート
 気合入れて行くぞ!!

この日は1日で7公演はしごでしたから^^;
いやでも、さすがに“移動時間0”なんて、
無謀なスケジュールは組みませんでしたけど。
(そうやって組む人もいるから凄いのヨ^^;)

最初はよく知っていて聴きやすい、
『コッペリア』『カルメン』の有名な旋律を繋げたもの。
オケはフランスのレ・シエクル
楽器の編成がユニークでした。
クラリネット、オーボエ、フルート、ファゴットなどが向かって左。
中央から右にかけて弦楽器。右奥にホルンなど。そのさらに奥にパーカッション。
中央奥にコントラバス…って、そんな感じ。
ホルンはたしか、古楽器も使ってたような。。記憶が曖昧だな~f^^;

んもーこの演奏は楽しかった!耳慣れてるからね。
遠目に気付かなかったけど、パーカッションが日本人女性で、
アンコール時に指揮者の通訳に前に引っ張り出されてた。笑
始まる前もメモ見ながら一生懸命、「ヨコソ‥ イラシャ イ マシター!」(^□^
これは3才以上の子どもの入場OKだったし、和やかなコンサートだったです^^


次のチェロは、ピアノ伴奏のエンゲラーが急病のため、
ロシアのコロベイニコフくんがピンチヒッター。まだ20歳(!)
自分の演奏のほか、エンゲラーがやる予定だったところを全て埋めたようです。
溌溂としていて、音楽するのが楽しくてしょうがないっ!‥って様子。^^
『白鳥』 『月の光』 『亡き王女のためのパヴァーヌ』‥と、ここも馴染み深い曲ばかり。
『亡き王女…』はちょっと面白かった。テンポの取り方のせいかな?
タイトルに引き摺られてか、感傷的だったりノスタルジックに表現するのが多いけど、
もっとずっと軽やかでしたね。
あぁ!そうだよね、べつに、ラヴェルは死んだ誰かのために書いたんじゃないし。
って、今更に思った。笑


次は再びのブラレイ氏
ここもチケット取るの苦労した~~!!!ぴあで3連敗したもん
ドビュッシーガーシュウィンをピアノソロで。
いや~渋い『ラプソディー・イン・ブルー』でした~~(* ̄∀ ̄*)
CDよりも少しJazz色強く、自由なテンポで、時にはピアノから煙?が出るほどアツく!
でも顔はポーカーフェイス、クールなんだよね。
あぁいいもん聴いたー。チケット取れてほんと良かった´ー`)

なんでも、彼は学生のころJAZZが好きだったそう。
大学での専攻も音楽じゃなかったらしいし、人生どこに転がっていくのか、
摩訶不思議なもんですなあぁ~っと。

さてさてお次はチェロのアレクサンドル・クニャーゼフ
伴奏はボリス・ベレゾフスキーという、ロシアコンビでロシア物。
クニャーゼフも聴き逃したくないアーティストの一人でした。
まったく知らなかったけど、去年ハイドンのチェロ協奏曲での演奏に圧倒された。
そりゃもう、ほんと神がかり的だったのよ
で、今年はミャスコフスキー(誰? ̄_ ̄;)とチャイコフスキー
ステージのすぐ横の席でじーっくり堪能しました!



弦を強く弾く、アタッカという奏法が印象的。
ミャスコフスキーなんて‥名前聞いたことすら無かったけど、
情熱的でロシア独特の哀愁もあって、
それがクニャーゼフ氏のあの孤高さと相まって・・・ブラボぉぉ...!
チャイコフスキーのほうは歌曲からで、哀しげに胸に迫るメロディばかり‥。
3才から入場可だったけど、これはオトナの時間だったなぁ。

満足


*



LFJ初日

2007-05-09 11:02:13 | 音楽・映像・アート
去年のモーツァルトの派手さに比べると、
かなり落ち着いた雰囲気の祭りになってたな~。
(と言っても、60万人以上来場したらしいけど)

去年は、赤とレモンイエローの世界だった。
今年は主としてブルー。
3日、チェックインしてすぐに会場へ。
天気も最高、屋台村はあいかわらずの賑わい。
最初に聴くのは、フランク・ブラレイ氏のピアノソロ。
フランス物はフランス人奏者で、と。


去年彼のを聴いたとき、なんか…いいな~と思った。
派手じゃない。
けど、落ち着いたオトナの色気があるんだよね~^^
ルックスもいいしねー笑

一つ一つの音に誠実。
ドビュッシーは、やわらかなターコイズブルーの風。
大好きな、ラヴェル『高雅で感傷的なワルツ』は、
少し渋みのあるロゼ色。
フランクの曲は初めて聴いた。
『のだめ』の登場曲らしいんだけど、どこにあったっけ?
…と思いながら『前奏曲、コラールとフーガ』を聴く。




フランクって、ロマンティックなんだねぇ。。。
解説には“厳粛な”って書いてあったけど、
少なくともブラレイ氏のは違ったな♪

よし。フランク、CDチェックだ。



お次は佐藤俊介&小菅優
チケット争奪戦の激しかったところだ。
「こんな人気奏者がどうして200席の会場なの!」
というブーイングが多かったようです。 が、
聴いて理解できました。曲が大きい会場に向かないのね。

またまた初めての作曲家はシマノフスキ
曲は全て初めて聴く曲ですわ。
ここで、「あぁそうか、“民族のハーモニー”なんだよな‥」と実感。
モーツァルトなどとは違って、土の匂いのする音楽。
佐藤俊介って、なんてやんちゃで自由なんでしょ!
そして音のコントロールの素晴らしさよ!
曲順が変わったのだけど、それでもってストーリーがイメージできた。

 …彼はロマ(ジプシー)か彷徨いの吟遊詩人。
 彼の音楽を我が物にせんと領主たちはあの手この手。
 でも彼は絶対なびかないんだ。
 でもある村で恋に落ちたんだね。春の花を摘んで恋人に捧げたりして。
 でもそれもつかの間、彼の心は旅に呼ばれるのだ。
 そして、再び彷徨いの旅に出るのであった。ヴァイオリンを奏でながら。。。 な~んて^^

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ところで入場待ちで並んでるとき、後ろに並んだ人がピアノの先生だったようで。
学生らしき人とともに、前日の小菅さんたちの(舞台裏)話をしていたんだけど、
それがけっこう可笑しくて笑いそうになってアブナかった~(^▽^;
どうやらその先生、ここにもコメントくれてるマイさんの恩師だったらしいデス。w
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フォーレの『レクイエム』
期間中、5度も演奏された祭りの目玉。
“フォーレのレクイエムといったらこの人”という、
ミシェル・コルボ氏の指揮です。
こりゃー生きてるうちに聴かないと。な、演目。

素人の余計なお世話なのだけども、
一つの曲でこれだけイメージがついてしまって、本人はどう感じてるのかななんて考えたことがある。
だけどそれはほんとに浅はかな考えだった。
一つの曲を追求するのに終わりなんてないわけだし、
なにより、コルボさんは本当に生涯をかけて、命かけて、この曲に打ち込んでいるのだな…って、
後姿で伝わってきて、涙が出た。

この音楽は「祈り」。
聴衆5000人、1人1人それぞれの祈りのための曲。




3日ラストはグラズノフチャイコフスキー
グラズノフって、“ロシアのブラームス”と言われるそう。
ですが、これもまったく聴いたことのない作曲家。
『サクソフォン協奏曲』という珍しさに惹かれて。

いや~・・・良かったわぁ~~・・(* ̄∀ ̄*)

グラズノフってあんないい曲書くんだね~。
須川さんのサックスの温かな音色。
大地の広がり、吹き抜けていく風。。。
じ----ん・・・ときた。

よし。グラズノフ、CDチェックだ。

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民族のハーモニーらしく、ところどころで行われている無料コンサートには
民族音楽が演奏されてました。
映画『耳に残るは君の歌声』に出演した、ルーマニアのタラフ・ドゥ・ハイドゥークスや、
ハンガリーのムジカーシュが、楽しく激しい音楽を披露して、
聴衆もノリノリで手拍子や足踏み、身体を揺すったりして大盛り上がり!
音楽の原点てこれだよなぁ~!!\(@゜▽゜@)/
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