前ちょっと触れましたが、101歳の現役音楽家中川牧三さんと
河合隼雄さんの対談本です。
いやはや‥私ごときペーペーの人間が言うことなんて。。
しかし言う。(笑)
エピソードごとに感嘆してしまう。
101年とはそういう年月だったのですね。
外国へ出かけるのが一大事だった時代にヨーロッパに渡り
ラヴェルやラフマニノフ、フルトヴェングラー、マスカーニらと会ってらした!
中川さんの話を読んで、「いくつくらいだったんだろう?」と
時々計算してみると、思っているより年をとっていたりする。
中川さん自身、「今はなんでも早くやりすぎてだめ。もっとじっくり
やっていかないと、若手が育たないし育つ前に潰してしまう」
とおっしゃっていました。
これは我々の社会生活でも言えると思います。
20代30代で決めないと、もう全て終わってるかのように言われる。
でも実際には、本当の人生は40代以降だし、それまでは力を蓄える時間
くらいの認識で十分なはずなんですが。
戦国時代の“人生50年”をまだ引き摺ってるんですかね。
現代じゃそのあとさらに30年あるっていうのに。
さて101年間ですから、そこには当然戦争が入ってきます。
ここで考えさせられるのは、“国際性”とはどういうことか、です。
外国語が堪能だとか他国のマナーに通じてるということでなく、
むしろ、人として当り前のことを当り前に行うということなんだな、と。
それは、「命がかかっていても」。
軍法会議で証人台に立ち、自らも罪に問われそうになったときに
中川さんを救ったのは、相手国のカフェを営む女性の、
「この人はジェントルマンです。この人だけが毎日コーヒー代を払ってくれて、
自国の総帥が死んだときに弔旗を掲げることを許してくれました」
という証言だったそうです。
(つまり他の兵隊たちは相当傍若無人だったということですね)
ずっと父親に音楽家になることを反対されていたそうです。
おまけに音楽教育を外国でしたために、日本には同窓生がいなくて、一人だったそうです。
なんかやろうと思っても学閥が立ちはだかることもあったようです。
そして「夢のように過ぎた101年でした」とさらりと言う。
長生きしてる方たちって、共通して「大変だったけど楽しかったよ」と言う。
私が“どん底!”って落ち込むようなことでも「大丈夫、たいしたことないよ」と笑ってる。
私も何十年後か何年後かわからないけど、「夢みたいなものよ」と言えたらいい。
そんなふうに思った読後でした。
*

河合隼雄さんの対談本です。
いやはや‥私ごときペーペーの人間が言うことなんて。。
しかし言う。(笑)
エピソードごとに感嘆してしまう。
101年とはそういう年月だったのですね。
外国へ出かけるのが一大事だった時代にヨーロッパに渡り
ラヴェルやラフマニノフ、フルトヴェングラー、マスカーニらと会ってらした!
中川さんの話を読んで、「いくつくらいだったんだろう?」と
時々計算してみると、思っているより年をとっていたりする。
中川さん自身、「今はなんでも早くやりすぎてだめ。もっとじっくり
やっていかないと、若手が育たないし育つ前に潰してしまう」
とおっしゃっていました。
これは我々の社会生活でも言えると思います。
20代30代で決めないと、もう全て終わってるかのように言われる。
でも実際には、本当の人生は40代以降だし、それまでは力を蓄える時間
くらいの認識で十分なはずなんですが。
戦国時代の“人生50年”をまだ引き摺ってるんですかね。
現代じゃそのあとさらに30年あるっていうのに。
さて101年間ですから、そこには当然戦争が入ってきます。
ここで考えさせられるのは、“国際性”とはどういうことか、です。
外国語が堪能だとか他国のマナーに通じてるということでなく、
むしろ、人として当り前のことを当り前に行うということなんだな、と。
それは、「命がかかっていても」。
軍法会議で証人台に立ち、自らも罪に問われそうになったときに
中川さんを救ったのは、相手国のカフェを営む女性の、
「この人はジェントルマンです。この人だけが毎日コーヒー代を払ってくれて、
自国の総帥が死んだときに弔旗を掲げることを許してくれました」
という証言だったそうです。
(つまり他の兵隊たちは相当傍若無人だったということですね)
ずっと父親に音楽家になることを反対されていたそうです。
おまけに音楽教育を外国でしたために、日本には同窓生がいなくて、一人だったそうです。
なんかやろうと思っても学閥が立ちはだかることもあったようです。
そして「夢のように過ぎた101年でした」とさらりと言う。
長生きしてる方たちって、共通して「大変だったけど楽しかったよ」と言う。
私が“どん底!”って落ち込むようなことでも「大丈夫、たいしたことないよ」と笑ってる。
私も何十年後か何年後かわからないけど、「夢みたいなものよ」と言えたらいい。
そんなふうに思った読後でした。
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