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午後のロードショー版ゴーン・ベイビー・ゴーン

2012-11-11 | 休み
『アルゴ』の公開を記念して「午後のロードショー」で『ゴーン・ベイビー・ゴーン』が放送されていました。何故評判の高い『ザ・タウン』ではなく、あまり評判を聞かない『ゴーン・ベイビー・ゴーン』なのかと思いましたが、観ると納得!個人的には『ゴーン・ベイビー・ゴーン』の方が好き!さすが「午後ロー」、ただのB級ボンクラ映画枠じゃない!



ハードボイルドであり(カップルの探偵なのに!)、社会派でありながら、ちゃんとエンターテイメント映画になっているっていうのが凄い。ハリウッドエンディングで決して無いし、後味は必ずしも良くはない(だってGone Baby goneなのだから)けれど、すべてを分かった上ですべてを引き受けようとする主人公、パトリックの姿が格好良すぎる。ある1点のみを用いた凄い正論を畳み掛けるところとか、もうねえ。

一方でなんでそこまでしたのかと思う部分も。他にもやりようがあったのじゃないかと。例えば、あの人はヤクチュウなのだから、薬の件でどうにかしてしまえば良かったんじゃ無いかとも思えるのですが、それじゃ話がってことなんだと。

惜しむらくは初監督作品だからか、『ザ・タウン』で見られた濃厚すぎるボストン描写が弱いところ。ボストンが舞台の本作でももっとボストン、ボストンしてくれていたほうが、この事件がもっと臭い立つようなリアリティが得られていたんじゃないだろうかと夢想しちゃうです。こんな傑作が劇場未公開だなんて。しかもブルーレイ版はこの好機なのに廃盤。まぁ『アルゴ』は日本ではコケたみたいだけれど。

これ、昔だったら「火曜サスペンス」で日本版を作ったんじゃないかと思うほど、日本にも通じる問題意識で描かれているじゃないかと、MXテレビの「昼のサスペンス」枠での「火サス」再放送枠での『名無しの探偵』を観ていたら、そういう思いがこみ上げてきました。志のある脚本家がテレビ化権をを買ってきて、ゴールデンタイムでやってくれよとかまたまた夢想してしまうですよ。

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