よみびとしらず。

あいどんのう。

合図

2022-04-18 11:05:30 | 散文
恐怖に濡れたあなたに傘を届ける夢でもあたわないさいかいのゆうべに片目は痛んだ鏡にうつったもう片方の瞳は臆することなくわたしを睨んで思い出を運ぶ鏡のなかの片目のいうは黙して語らぬあなたの在処決して伝え聞こえぬは再会を誓った今宵の月の場所湯に浸かり感覚はくらむ白々しくも元の在処まで両目を閉じて息を吐き出した水に濡れたわたしは傘も持たずに月を追いかける . . . 本文を読む