よみびとしらず。

あいどんのう。

月のこども

2019-05-29 23:14:21 | 散文
傲慢なこどもはどこまでも繊細でただ明るく美しい太陽のみを欲しがった月の光なぞはにせ物であるとその輝きにはフタをして夜は海の底よりも深い暗闇に落ちたまたのぼる朝日さえあればそれで良いとその臆病さを背中に隠したどこまでも純粋でありたいと自分でも気づくことはなかった素直な願望に深淵の夜は音もなく忍び寄る大切なものを守るためこどもはそのぬくもりを否定して暗闇にひとり泣いていた . . . 本文を読む