よみびとしらず。

あいどんのう。

2018-10-26 17:44:34 | 散文
探す必要のないものを 探すことにした理由は魚自身にも分からずに 別になくてもいいはずのものを そうであるはずなのに 魚はどうしても諦めることができなかった その気持ちにすら気づかないまま (気づ(つ)きたくないから) すべては暗やみに包まれて 胸に秘めた桃源郷もいまは昔 その場所がかつてか今かも曖昧なまま 水の流れる音すら聞こえずに ただ泳ぐ魚はひとり姿もないまま 暗やみのなか やがて星光る夜へと . . . 本文を読む