よみびとしらず。

あいどんのう。

2018-06-06 16:56:18 | 散文
雨の降り積もる雲のうえ 絶えることもなく日はさして 傘をさす雲のした日はなくとも 光満ちたこの世界は日中(ひなか)となる 雨の間に間にうかぶもの 水の思い出 かつての記憶 姿かたちは変われども それでも忘れることはない (できれば忘れていたかった) 水に流した思いのすべて 抱いてめぐる水のくに いつまでも猫は鳴き どこまでも雨は降る つかの間の雨宿り やがて影はのびて 夜きたる 猫は闇にとけ . . . 本文を読む