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ただ、待つ

2024-01-06 | 日記

 携帯やスマホでメッセージを送るようになって、人は待つことの意味を考え直さなければならなくなりました。仮に相手からの返事があるものとして、それは早ければ数秒のち。遅くても次の日には、何らかのメッセージを目にすることになるでしょう。「待つ」と言っても、それほどの時間です。

 

 今のように便利なツールがなかった時代、手紙を書いてポストに投函する。それが相手のもとに届くまでの日数。そして、相手が返事を出すまでの(出すものと仮定してですが)日数。さらにそれが届くまでとなると、通算で何日もかかったことになります。その期間は、ただただ待つことしかできないのでした。どれだけ返事を求めていても、そういうものとして一定の日にちを待たなければならなかったのです。何とももどかしい、一日一日の過ぎていくのが長いような思いをしたものです。

 時代が変わって、すでに携帯やスマホが一般的となった時代、今さら昔のことを書いてみても始まりません。ただその頃は、「待つ」ことが普通だったし、人の意識もそれを特別不便とも思わずに過ぎてきたのではないでしょうか。時代が変わっても、依然として待たなければならないことはあります。おなかの赤ちゃんが生まれるまでは十月十日。子どもがある程度の分別がつくまでは、やはり長い期間を要します。いくら待つことが苦痛であっても、決して短くはできません。けれども、生まれた時から何かにつけ待たずに済む社会に暮らしていれば、そのギャップは昔の人の感覚の比ではないことでしょう。イライラする時だって無いとは言えません。

 でも、自分たちだってきっと同じようだったのです。そのことを忘れているだけ。そして年老いていけば、やはり同じような道を歩むことでしょう。だから…。

 こんな色の朝もあります。


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