音楽療法士でこぼこ生活

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今日の老健

2007-11-22 16:19:33 | 音楽療法いろいろ
今日は、認知症の方々へのセッションでした

今、私が一番気にかかっている方は、認知症の重度の方で、誰もいないのに大きな声で話したり、目の前のモノを叩き続けたり・・・・と同じフロアーの人たちからは(悲しいですが)迷惑がられている方です

きっと、ご本人は認知症という病気のおかげで、どうしていいか分からず、大きな声を出されるのでしょうが

この方に、何か作業などをやってもらったらどうかと、職員がいろいろ提示してみましたが、紙は破る、モノは食べる、字は読まない・・・と八方ふさがりだったそうで、今も、フロアーの端っこで一人で座っておられ、時折人の気配に大きな声を出して、周りから怒られるといった事を繰り返しておられます

音楽療法での様子はと言うと、一曲全部というわけにはいきませんが、少し歌われたり、何か意味の分からないことを話されても、出来るだけちゃんと返事して、再び活動へ誘導すると言う事で比較的穏やかに参加されています

もちろん、そんな様子ですから周りから非難されることもなく、笑顔も多いように思います

・・こういった様子だということは、この方に対して音楽療法は「効果がある」と言うことになるのでしょうが・・・これだけではこの方を救ったことにはなりません

何か、日常生活に生かされて始めて「効果があった」と言えるのではないかと考えています
今、この接点を考えているのですが・・・なかなか浮かびません

特に、介護のプロの方々なら良い案をお持ちなのではないかと思うのですが・・・どなたか良い案があったら教えてください

先日、新しい記録用紙を作成して、順に移行していますが、記録を書き写すと同時にセッションの目標などを見直しています

病歴や、生活歴、施設での目的・・などに思い違いや、忘れていることもあって、新たな視点が生まれています

約40人分なのですが、急ピッチで進めていますがまだ3分の一しか出来ていません

だって、お一人お一人お顔と様子を思い出しながら「この人にとって本当の幸せってなんなんだろう」と考えているのですから・・時間が掛かります

コメント
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