神戸 西神中央 天然酵母パン教室「奥ちゃんの手作り工房」

神戸市の自宅教室で1998年からパンとお菓子を教えています。毎日の手作りの日々を綴ります。

シフォンケーキと低温長時間発酵食パン

2014年03月26日 | 調理パン
ご注文の紅茶のシフォンケーキ5台。

卵白L6個、グラニュー糖70g(ツヤのあるメレンゲを作る)
卵黄L4個、グラニュー糖50g(もったり白っぽくする)
薄力粉120g
牛乳80g、アールグレー2g(電子レンジ500W1分加熱 ラップをして蒸らす)
サラダ油80g
塩 少々
ガスオーブン180℃45分焼成。


そして・・低温で長時間冷蔵発酵の食パンです。

冷蔵庫で生地温が低くなっているため生地が引き締まり成形がしやすいです。

国産強力粉  600g
砂糖      30g
塩       12g
イースト    4g
水       390g
ショートニング 24g

野菜室 7℃ 8~10時間 だいたい2倍半になるまで。
室温に出し生地温が20℃前後になるまで置く。(急ぐ時は発酵器にいれて生地温を上げても良い)
4分割 大きく丸めてベンチタイム(25分)
成形3斤用の型に入れる。
38℃ 2時間ぐらい仕上げ発酵後、型から1cm出たら210℃のオーブンで30分焼成。

焼成後の写真がありませんが焼き色はつきやすいです。
低温で長時間発酵すると香りがよく、焼き色の良いパンになります。
それは何故か・・

イーストは糖を分解してアルコール発酵をします。
フランスパンやリーンな食パンは砂糖の量が少ないので、でんぷんを分解して発酵していきます。
でんぷんを分解するには砂糖の分解よりも長い時間がかかります。
ここがおいしいパンを作るポイントだと思います。粉のおいしい香りのパンができるかどうかは、いかにでんぷんを酵素によってブドウ糖にするかにかかっているわけです。
それとミキシングと発酵はグルテンに対して、同じような働きがあって、短いミキシングでも発酵によって粉の水和が進みグルテンがつながってきます。
これを利用したのが中種法で、ミキシングをそんなにかけなくても、生地の発酵をしっかりとれば、ボリュームのある製品になります。
しかし砂糖の入らない生地は発酵が過ぎるとパンの焼き色は薄くなり、風味の悪いパンになってしまいます。
発酵時間とイーストの量、栄養(糖分)そして温度。これらのうち1つでも適切さを欠くと、パンに問題が生じます。

わざわざ時間をかけるというより、すぐに焼けない時に長時間発酵させて自分の焼ける時間にあわせる。
そんなふうに考えると労力を使って時間をかけて作っているという大変さがなくなると思います。



 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ゆか)
2014-03-27 10:26:29
こんな理論をゆっくり勉強したいです。
でももう少し後かなあ~
欲張らず、ながーく頑張ります!
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子供の成長とともにゆっくり。 (奥ちゃん)
2014-03-27 16:58:14
理論は知っていれば失敗が少なくなります。
でも、勉強だけではしんどくなりますよね。
やっぱり作った時に失敗したことが一番教えてくれます。
回り道も大事です。ゆっくりゆっくり。
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