い・ち・に・ち

明日が今日になって昨日になるような毎日

十三拍

2022-03-18 | 心音
思い出の長さを測ろうとした

脚本家になったつもりで場面をすり替える
いつでも自分だけの主人公だと信じていた

精巧に造られた背景の裏で
汚れ傷つきながらも支える手がある
その優しさも温かさも
当たり前の壁で隔てていた

道を間違えたら戻ればいい
戻れない道なら進むしかない

思い出の長さは測るたびに変わり
主人公の記憶さえ曖昧な重さで転がり続ける




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