九十五段
2020-10-02 | 階段
相手の言いたい事を知ろうとする時
その時だけのその場限りの
発する側の言い方も選んだ言葉も
受け止めた未熟者の感情が濁し
お互いの表情が裏側を読み取ろうとして
すれ違いの苦みが生じる
読書感想文の課題のように
模範解答の例文はなく
作者の言いたい事を
ひとつの正解でまとめるには
今までの知識と知恵と教えを
総動員しても無理な話で
ならばと開き直って
直感とインスピレーションを信じ
やんわりと相手の気持ちを探る
多少なりとも己を隠し
表面をなだらかにし続ける
そこに本当の現実がある限り