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ひばり
鷲・鷹・鳶等の猛禽類にとって、
いかずちほど油断のならないものはない。
いつ、どこで、気違いじみた炸裂音が爆発するか、分かったものでなく、
何が原因で怒っているのか、皆目見当がつかないときている。
そもそも姿が見えないのだから、始末におえない。
青空にいきなり閃光が走り、轟きは全天に及ぶのだ。
空が晴れているからといって、気を緩めてはいられない。
そんなわけで、思いがけない余録に与っている生物がいる。
ーひばりだー
猛禽類は、かまびすしいばかりのひばりの囀りも、
いかずちの親戚筋くらいに思っているのである。
したがって、声の発信源を探ろうなどとは考えもしない。
かくして、ひばりは、
高唱して天に舞い昇っている限り、安全というわけだ。
彼等、猛禽類は、岩陰や木の洞、下草の奥などに身を潜めて、
早く声の止むのを祈る気持で待っている。
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