波乱の海をぶじ目的地へ

現世は激しく変動しています。何があるか判りませんが、どうあろうと、そんな日々を貧しい言葉でなりと綴っていけたらと思います

挨拶

2015-03-16 09:01:28 | 散文



挨拶



燕が町に着くやいなや
愛嬌たっぷり
挨拶して回っている
これから卵を産み
雛を孵し
せっせと餌運びをして
巣立ちさせ
来たときの五倍の家族になって
賑やかに帰って行くのだから
それだけ町に迷惑を掛けると思えば
着いた早々
軒から軒へ
町人の頭すれすれに滑空し
挨拶して回るのも頷ける

もっとも町側では
迷惑とばかりは考えていないあたりが
この燕に寄せる
ほほえましい風物詩となっている


   ☆

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