Heal-log

つれづれなるままに。

Happiness is...

2005年06月10日 | 読書


ここに2冊の本がある。
Charles.M.Schulz氏の"Happiness is a Warm Puppy"という題の絵本だ。
1979年に出版されたこの本の日本語訳(谷川俊太郎氏の訳)が、先日発売になったというニュースを聞いたのは今日のこと。早速書店に走った。

Schulz氏というと、ご存知スヌーピーで有名な漫画、PEANUTSの作者であるが、私は物心ついたときからこの漫画が大好きだった。
理由ははっきりしない。しかし、普段テレビや漫画などでは笑うことのない父が、これだけは笑って読んでいたから「おもしろいものなんだ」と思ったのだろう。

もちろん、この漫画の本当の深さを知るようになったのは、何年も経ってからだ。けれども子供心にチャーリーブラウンが何をやっても上手くいかないこと、スヌーピーが自分を犬だと思っていないことは解っていたような気がする。

そんな私に、ある夏休み(1985-86年だったと思う)両親が一冊の本をプレゼントしてくれた。
それが、冒頭の原書である。

"Happiness is..."で始まる短い文が左ページに、そしてその挿絵が右ページに書いてある簡単な絵本。文章は子供でも読める簡単なもので、私はこの本が大好きになった。

以来20年、この本は私の宝物であり続けている。何回も開いているので、綴じ糸は出ているわ糊は剥がれかかっているわで大変な状態であるが、私はどの引っ越しのときもこの本を自分と一緒に持って来た。

Happiness is...の後に続く言葉はどれも簡単で、たわいもないものばかりだ。
子犬、ジグソーパスルのピースを見つけた時、ドアノブに手が届くこと・・・。
「シュルツ氏は決して"100万ドル"とか"100万カラットのダイヤ"と書くようなことはしない」と誰かが評していたが、本当にその通りで、どこにでもある小さな、でも本当の幸せをこんなにも何気なく書いた本はないと思う。

日本語訳が出たと聞いた時、真っ先に見たいフレーズがあった。
この本の最後のページで、私が最も好きなものでもある。
"Happiness is one thing to one person and another thing to another person."
挿絵はアイスクリームを持っているチャーリーブラウンとお花を持っているルーシー。そして、2人とも笑っている。

これに付けられた訳は、
「しあわせは それぞれに 好きなもの」

なんと素敵な訳であろうか。この場を借りて谷川俊太郎氏に敬意を表したい。

"Happiness is reading favorite book in my mother toungue."
現在の私の気持ちである。

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2 コメント

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いつもいつも・・・ (みゃみ)
2005-06-10 11:11:46
なんか、hiroサンのブログには、いつも感心させられてます☆

素敵な題材にキレイな文章。ライターさんとかに絶対なれますよぉー・・・って一人で盛り上がってるし(笑)

すっかりファンです



でもって、なんか自分のコメントがマヌケで、参っちゃいます でも懲りずにコメントしちゃいますね



『どこにでもある小さな、でも本当の幸せ』って、普段、日常にいっぱいあふれてるのに、見落としがちですよね。それらを幸せって、思える心境にあることというか、こうして、改めて気づく人の方が現代には多い気がします。



あたしは今日、hiroサンのブログを見て、『幸せ』になりました



hiroサンにこの絵本をプレゼントしたhiroサンのご両親はとても素敵な方なんでしょうね
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Unknown (hiro)
2005-06-11 02:23:42
みゃみさん、いつもコメント有難うございます(^-^)/

お褒めいただいて照れてます(*^-^*)両親のことまで・・・。普通のおじちゃんとおばちゃんです。更に関西人(爆)。



小さなHappiness,感じて頂けたなら幸せです。

私もそうなんですが、人間は「自分の持っていないもの」に目を向ける習性があるものですが、この本は「自分が持っているもの」に気付かせてくれる一冊です。

機会があったら是非手に取ってくださいね☆



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