羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

表参道高校合唱部! 完

2015-09-26 21:39:10 | 日記
とうとう終わってしまった。演劇は、途中までこれは最終回より前の回で消化するイベントじゃないか? と感じたが、両親が歌い出した辺りでグワァっと畳んできた。リードした父の安定感もあったが受け入れた母の歌声に説得力があり、若手のキャストも引き込まれた様子で一気に解決に落とし込んでいた。残り時間からあれ? 廃校は? となったが、風香の動画でサクッと解決。あの世界のネットの影響力っ! 2話移行落ちだけでなく落ちまでの展開もショートカット気味になり、未回収の件も結構あったが、うだうだせずスッキリ解決していくスタイル自体は嫌いじゃなかった。
真琴役は最後まで素直に好演。告白時のポンコツ10秒ジャンプまでバッチリ。快人のエスコートもスマートで、キス寸前までのやり取りは息の合ったダンスみたいだった。他のメンバーはすったもんだあった宮崎と桜庭は『釣り人』に着地。不動の部長感の部長は『平泉成』に着地。毒舌やめた美子は一人だけ若草物語風に着地。アンドリューと成美は最後まで波風立てず充実の文化部ライフを楽しんでいた。周囲の大人達も毒気を抜かれて穏やか。特に顧問と副顧問はのびのびしていた。過去編の父役のコミカルな泥臭さも何だか珍しく、しっとりしてた過去母は美声だった。
そして! 最終話にしてついにきた里奈と優里亞の直接対峙っ! 2割増しの化粧で負けてたまるか感全開の里奈! 受けて立つ優里亞! 里奈役の方のアンニュイなのに闘魂持ちなところはホント面白い。まさに割烹着を着た天使っ! 優里亞役も最後に真琴を送り出す件やこれまでの快人の病室での涙、1話の里奈に去られて笑って怒る件等、ペース配分して役の決めの場面でキッチリ仕事する仕事人感あったね。
全話通してだと後半、監獄発表に動揺してしまったりもしたが楽しめた。夏にこの枠で十代層向けドラマは高難度なんだな、とも思ったけどね。

うしおととら 1

2015-09-26 21:38:59 | 日記
とらが山の木の天辺で沈黙し、鎌鼬兄妹が助太刀する為に森の中を疾走する中、うしおは老人を連れて村までたどり着き、パン屋で一息ついていた。「だぁはぁっ! こんなにパンが美味いとはねぇ」クリームパンをかじり、瓶の牛乳をゴクゴク飲んだうしお。「ほら、おまけ」うしおの食べっぷりにパン屋のオバさんはもう1つクリームパンをくれた。話半分でうしお達が襲われた『化け物』の話になり、そこから崖から落とされたバスの話になると「乗ってた人達は?!」潮は食い付いた。「乗客は無事だっていうけど?」「そっかぁ」安心する潮。ここで店の奥で赤子が泣き出し、オバさんが老人に店番を頼んで奥に引っ込むと、潮は老人と二人になった。
「この槍を抜いた時が、始まりだったんだ」店の周囲に妖怪達が集まるのには気付かず、潮は老人にこれまでのことを話し出した。クリームパンを二つ食べ終え、3つ目の袋を開けた辺りで一通り話し終えた。「ほぉ、そんな訳があったのかい」「信じられないだろ? 俺だって考えてもみなかった。だけど、近頃これが慣れてきちまったんだな」「妖怪を殺すことにかい?」ハッとする潮。「違うわい! 妖怪がマジにいることにさっ。たとえ化け物だって、殴った手の方が痛いこともあるんだ」
老人は潮を見ていた。「そんなことよりさ、爺ちゃん。さっきから俺ばっか食ってんだよぉ、爺ちゃんだって腹減ってんだろぉ? オバちゃん! パンもう1個、貰ったよっ!」潮は新しいクリームパン1つと瓶牛乳を老人に渡した。それらをしげしげと見詰める老人。「食ってみなって、ウメぇんだぜ? クリームパン」開けていたクリームパンをかじる潮。「妖怪もこの味がわかれば人間と少しは仲良くできんのによぉ」黙って見ている老人。店を出た潮は、「どうすっかなぁ、爺ちゃんとこ泊めて貰おっかなぁ」などと話していたが、気配を察した潮!
     2に続く

うしおととら 2

2015-09-26 21:38:48 | 日記
槍も鳴り、潮は変化した!!「爺ちゃん! 逃げろッ!」言った傍から大型の頭が逆さまの妖怪に捕まり、これを槍で斬り裂く潮! 妖怪達は至る所から染み出してくる。「爺ちゃん、俺がコイツらを引き受けるっ!」「お前が死んじまうぞ?!」「仕方ねぇさ」笑う潮は駆け出し、事態の意味がわからない村人達に、「早く逃げろぉ! 家に入れぇッ!」警告し、「馬鹿野郎っ! 関係無ぇのまで襲うなぁ!!」と通り掛かった母子を襲った蛇のような妖怪を斬り払い、人気の無い村の外れを目指した。
闘いながら村外れのバス停まで来た潮は無数の妖怪達に囲まれていた。「ちょっとキツいかな、これは?」一匹倒して既に消耗している潮! 無数の妖怪に打ちのめされる!!(もう、ダメなのかな? 俺。何もわからんまま死ぬのも嫌だな)倒れ込む潮! 虫のような妖怪が爪を構える!(いよいよか)潮が観念した時、鎌鼬兄妹が現れ虫のような妖怪を刻んで仕止めた!!「雷信! かがり?!」二人は既に負傷していた。「潮様は、本気で涙を流してくれた」「よって、我ら兄妹、潮様に加勢するっ!!」雷信は突進し、かがりも続いた! しかし、「でぇあッ!」丸太並の巨大な角棒が突き出され、かがりは吹っ飛ばされた。「ああっ!」「鼬ごときに加勢されたからといって、この一鬼から逃げられとでも思うてかッ?!」一鬼が現れた! 潮は奮い立ち、無数の妖怪に喰い付かれても「うおおらぁああッ!!」獣のように唸って斬り払い対抗した。
とらはまだ木の天辺に居た。(ケッ、あいつなんか、俺の知ったことかよ!)不機嫌なとら。同じ頃、座敷わらしは山中の、霞に囲まれた奇妙な館を訪ねていた。潮は、村外れでとらを待つかがりと背中を合わせで(とら)はぐれたきりのとらを思った。当のとらは益々不機嫌になっていた。鎌を砕かれ、一鬼に敗れる雷信!
     3に続く

うしおととら 3

2015-09-26 21:38:34 | 日記
「お前らは歳若いな。蒼月潮を殺せば、許してやろう」一鬼は鎌鼬兄妹に提案した。「そりゃあいいや、ありがとよ。お前らまで俺に付き合う必要ねぇよな」潮は受け入れる様子を見せた。「一鬼! 我々を獣風情と侮るなっ!」鎌鼬兄妹は鎌を構え直した。「そう言うと思った!!」妖怪達を率いて襲い掛かってくる一鬼!「共に死ねることを誇りに思いますッ!」「雷信! かがり!!」もう動けない潮に代わって、鎌鼬兄妹は一鬼達に特攻を掛けた!
そこへ、轟雷ッ!! 一鬼の妖怪軍の一角が吹き飛ばされた! 潮が上空を見上げると、月の下、右腕をバリバリ放電させている、とら!! とらは高速で雷信とかがりと潮を抱えて着地した。「とら」「やれやれ! おめぇはワシがいねぇとダメだなぁっ!」弱った体で笑う潮。「コイツらに喰われてやったのによ」一鬼は怒りの形相を見せた。「長飛び丸、やはり裏切るかぁ?!」「こいつは、ワシが喰うの!!!」とらは飛び上がった!「気に入らなきゃ追ってこいやぁ!!」とらは飛び去った。
とらは霧深い森の中に着地した。「ここなら暫く大丈夫だろう」「かがり、薬を」「はい」雷信に促され、かがりが薬壺を出そうとすると一際濃い霧が一同を包んだ。「何だ? この霧は?」気が付くと潮は一人になっていた。「とら? 雷信! かがり!!」呼び掛けるが答えは無く、潮が戸惑っていると、目の前に座敷わらしの訪れていた霞の掛かった奇妙な館が現れた。「蒼月潮、入るがよい」声が響き、館の扉は開いた。(誰だ?)中へ入ると、敷地には鶏がいた。「入るかよい」靴を脱ぎ、槍を構えて館に入る潮。「お邪魔します」人気の無い広い館。茶釜に火が入り、湯気が立ち、柄杓も掛けてあった。(たった今まで人が居たって感じなのに)「こっちだ」「やい! 声のヤツ! 喧嘩なら買ってやらぁ!!」
     4に続く

うしおととら 4

2015-09-26 21:38:21 | 日記
「ふふふ、そういきり立つでない。どうしようというのではない。それとも、怖いか?」「怖くなんかないぞぉ! どこでも行ってやらぁ!」潮は槍を構えるのを止め、行進するように廊下を歩き出した。「時に潮、母のことが好きか?」「何だよ突然!」「好きかと聞いておるのだ」「わからないよ」「わからない?」「物心ついたときから母ちゃんがいなかったんだ。だから」「だから?」「俺は、母ちゃんが恋しくて旅してるんじゃないと思う。母ちゃんが、どんなもんかも知らないんだ。ただ、何で親父が隠してきたのか、何で俺を残して居なくなったのか、知りたいだけなんだ」潮は館の奥の間の前に来ていた。
「入られよ」木戸を開けると、座敷わらしと鼻の長い和服の老人がいた。驚いて駆け寄る潮。「座敷わらしじゃねぇかよ?! どうしたんだ?!」「いつぞやは」畳に手をついて頭を下げた座敷わらし。「今日は、この辺りの妖怪を束ねる長が潮殿と話したいと申されるのでお越し頂いた」「妖怪の長?!」「お主の疑問に、答えようと思ってな」「ああ! 疑問ならてんこ盛りよっ! 何で襲うんだよ?!」長の衿を掴む潮。長は『気』で潮を吹っ飛ばした。「慌てるな! 何事も順序があるということを学ばねばならんぞ?」長は潮の母が白面を結界で守る長命の女の3代目であり、その旧姓が『日崎』であることを語って聞かせた。
「何で母ちゃんはそいつを守ってんだ?」「わからん。だが、お前ならそれを聞き出せるかもな」「え?」「我は気付いたのだ。なぜ女達が守っているのか? 理由を知るべきだとな。お主が本意を訊ねてきてほしい。お主が我ら化け物にとっても、信ずるに足る男だということは、この童から順々と諭されたしたな」「何、お主には恩があった。それにお主が死ぬると小夜も泣く」座敷わらしは微笑んだ。「我ら遠野の化け物は、これを以て
     5に続く