羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

2030かなたの家族

2015-09-30 17:38:23 | 日記
桜が咲きますように、家が残りますように、町があり続けますように。逆に書くと優しい子だ。祖父も父も善良で、それが返って仇となって上手く汲み取れず家族を追い込んでしまう。随分小さく母と同じようなことをして破綻する妹。真似られた母の理想郷もやはりディストピア。自分が優しいから、同じく優しい人々に呪いを掛けてしまったような主人公が、ナルホドナルホド言ってくる厄介な相棒と掛け合いながらそのつもりも無く呪いを解こうとジタバタし始める。ある日、急に、愛情について随分恐る恐る問われたもんで。
SF抜きで現在の話にしても45分×4回くらいでいいドラマになりそだね。ナルホドは夢の中意外では大したこと喋らない単純な玩具になるが夢パートではもっとズケズケ言ってくる感じになるだろう。他の人物も現代に置き換えるとそれはそれで面白そう。女教師は母を亡くした母子家庭の娘、くらいに置き換わるのかな?
話はともかく参考にした未来予測はかなり極端で、時流に対して人々が従順過ぎる気もしたが、主人公達はあの未来の中でも典型的過ぎる生活形態に、レアなメンタリティーの家族だったとは思う。婆ちゃんはわりと普通だったけど。父と母と妹がかなり不出来な形で『自分の居られる世界』を拡大させようと実行してしまう、実行せざるを得ない様子がちょっと哀れだったな。特に一番優秀な母のソレは狂気に近い。福祉も極まると異様なモノになる。あんな箱庭じゃ生きていけない。妹が作ろうとした随分古いヒッピー的な箱庭も必ず破綻する仕様になっていて、じゃあ代わりに何があるといったら、そんな都合のいい『何か』とか無いんだろう。
ナルホドナルホド自問自答しながら、主人公のように誰かに会いにゆく方を選択し直してやってくしかないって結末かな。

ドラマ 小林一三

2015-09-30 17:38:11 | 日記
漫画で読む日本偉人伝みたいになっていたが、敢えてか? チープなダルマの激押しはあまり見せない脚本の師匠譲りのノリの片鱗が見えた。後半の話の飛びっぷりも凄かった。妻との出逢いをやりたいから結構遡ってじっくりやって、後編がカツカツになっちまった感じだ。
阿部サダヲも年を取って、そこそこ若い時代でも普通におじさんになっていたが、一方で特殊メイクするまでは老年になっても普通に中年で何とも微妙な加齢加減ではあった。ただ、この内容で重くやられてもダルマと絡み辛いし、阿部サダヲより若い喜劇俳優もパッと思い付かん。上の世代の喜劇俳優はもう年を取り過ぎてる。ラストの宝塚ステージのキレキレぶりなど見るに、当分こういう役回りは阿部サダヲ枠なのかもね。
後半はともかく、前半の妻の描写や活躍は料理番よりちょうどよかった。忘れられたと思って会いに来たりするみっともなさや、小銭貯金するしみったれたところ、行楽に連れていってもらって和解して初めて夫婦の共通認識を言葉して夫に気付かせる辺り、程よい。一三も大概ポンコツだしね。料理番は妻を神聖化し過ぎて話の進行に障ってしまう程であったし、最後はもう魔除け鈴を授けるみたいになっていてどうかと思った。大河の柴咲コウも神聖化し過ぎないでほしいわ。柴咲本人が美人で芸達者、モデルの女城主も結果的に本当に城主になっちゃった人だから必要以上に下駄履かすと花燃ゆルート一直線かもしれん。女バカ殿みたいになるとヤバいぜ。
感動のラストスピーチより、妙にカレーが食べたくなるドラマだった。ゴジラ、阪急、宝塚。借金達磨の面白い男がいたらしい事実は中々楽しいことだ。