「お前らは歳若いな。蒼月潮を殺せば、許してやろう」一鬼は鎌鼬兄妹に提案した。「そりゃあいいや、ありがとよ。お前らまで俺に付き合う必要ねぇよな」潮は受け入れる様子を見せた。「一鬼! 我々を獣風情と侮るなっ!」鎌鼬兄妹は鎌を構え直した。「そう言うと思った!!」妖怪達を率いて襲い掛かってくる一鬼!「共に死ねることを誇りに思いますッ!」「雷信! かがり!!」もう動けない潮に代わって、鎌鼬兄妹は一鬼達に特攻を掛けた!
そこへ、轟雷ッ!! 一鬼の妖怪軍の一角が吹き飛ばされた! 潮が上空を見上げると、月の下、右腕をバリバリ放電させている、とら!! とらは高速で雷信とかがりと潮を抱えて着地した。「とら」「やれやれ! おめぇはワシがいねぇとダメだなぁっ!」弱った体で笑う潮。「コイツらに喰われてやったのによ」一鬼は怒りの形相を見せた。「長飛び丸、やはり裏切るかぁ?!」「こいつは、ワシが喰うの!!!」とらは飛び上がった!「気に入らなきゃ追ってこいやぁ!!」とらは飛び去った。
とらは霧深い森の中に着地した。「ここなら暫く大丈夫だろう」「かがり、薬を」「はい」雷信に促され、かがりが薬壺を出そうとすると一際濃い霧が一同を包んだ。「何だ? この霧は?」気が付くと潮は一人になっていた。「とら? 雷信! かがり!!」呼び掛けるが答えは無く、潮が戸惑っていると、目の前に座敷わらしの訪れていた霞の掛かった奇妙な館が現れた。「蒼月潮、入るがよい」声が響き、館の扉は開いた。(誰だ?)中へ入ると、敷地には鶏がいた。「入るかよい」靴を脱ぎ、槍を構えて館に入る潮。「お邪魔します」人気の無い広い館。茶釜に火が入り、湯気が立ち、柄杓も掛けてあった。(たった今まで人が居たって感じなのに)「こっちだ」「やい! 声のヤツ! 喧嘩なら買ってやらぁ!!」
4に続く
そこへ、轟雷ッ!! 一鬼の妖怪軍の一角が吹き飛ばされた! 潮が上空を見上げると、月の下、右腕をバリバリ放電させている、とら!! とらは高速で雷信とかがりと潮を抱えて着地した。「とら」「やれやれ! おめぇはワシがいねぇとダメだなぁっ!」弱った体で笑う潮。「コイツらに喰われてやったのによ」一鬼は怒りの形相を見せた。「長飛び丸、やはり裏切るかぁ?!」「こいつは、ワシが喰うの!!!」とらは飛び上がった!「気に入らなきゃ追ってこいやぁ!!」とらは飛び去った。
とらは霧深い森の中に着地した。「ここなら暫く大丈夫だろう」「かがり、薬を」「はい」雷信に促され、かがりが薬壺を出そうとすると一際濃い霧が一同を包んだ。「何だ? この霧は?」気が付くと潮は一人になっていた。「とら? 雷信! かがり!!」呼び掛けるが答えは無く、潮が戸惑っていると、目の前に座敷わらしの訪れていた霞の掛かった奇妙な館が現れた。「蒼月潮、入るがよい」声が響き、館の扉は開いた。(誰だ?)中へ入ると、敷地には鶏がいた。「入るかよい」靴を脱ぎ、槍を構えて館に入る潮。「お邪魔します」人気の無い広い館。茶釜に火が入り、湯気が立ち、柄杓も掛けてあった。(たった今まで人が居たって感じなのに)「こっちだ」「やい! 声のヤツ! 喧嘩なら買ってやらぁ!!」
4に続く