羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

うしおととら 2

2015-09-26 21:38:48 | 日記
槍も鳴り、潮は変化した!!「爺ちゃん! 逃げろッ!」言った傍から大型の頭が逆さまの妖怪に捕まり、これを槍で斬り裂く潮! 妖怪達は至る所から染み出してくる。「爺ちゃん、俺がコイツらを引き受けるっ!」「お前が死んじまうぞ?!」「仕方ねぇさ」笑う潮は駆け出し、事態の意味がわからない村人達に、「早く逃げろぉ! 家に入れぇッ!」警告し、「馬鹿野郎っ! 関係無ぇのまで襲うなぁ!!」と通り掛かった母子を襲った蛇のような妖怪を斬り払い、人気の無い村の外れを目指した。
闘いながら村外れのバス停まで来た潮は無数の妖怪達に囲まれていた。「ちょっとキツいかな、これは?」一匹倒して既に消耗している潮! 無数の妖怪に打ちのめされる!!(もう、ダメなのかな? 俺。何もわからんまま死ぬのも嫌だな)倒れ込む潮! 虫のような妖怪が爪を構える!(いよいよか)潮が観念した時、鎌鼬兄妹が現れ虫のような妖怪を刻んで仕止めた!!「雷信! かがり?!」二人は既に負傷していた。「潮様は、本気で涙を流してくれた」「よって、我ら兄妹、潮様に加勢するっ!!」雷信は突進し、かがりも続いた! しかし、「でぇあッ!」丸太並の巨大な角棒が突き出され、かがりは吹っ飛ばされた。「ああっ!」「鼬ごときに加勢されたからといって、この一鬼から逃げられとでも思うてかッ?!」一鬼が現れた! 潮は奮い立ち、無数の妖怪に喰い付かれても「うおおらぁああッ!!」獣のように唸って斬り払い対抗した。
とらはまだ木の天辺に居た。(ケッ、あいつなんか、俺の知ったことかよ!)不機嫌なとら。同じ頃、座敷わらしは山中の、霞に囲まれた奇妙な館を訪ねていた。潮は、村外れでとらを待つかがりと背中を合わせで(とら)はぐれたきりのとらを思った。当のとらは益々不機嫌になっていた。鎌を砕かれ、一鬼に敗れる雷信!
     3に続く

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