羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

恋仲 1

2015-09-09 21:06:25 | 日記
「あかりのことを諦めようとした。けどできなかった。あかりを思う気持ちに嘘何て一つも無かった。今まで楽しい時も、苦しい時も、あかりを見てきた。これからも、10年先も、20年先も傍であかりを支えたい。あかりを幸せにしたいんだ」花火の映像の流れる部屋で、翔太を見ているあかり。出入り口の所で話を聞いていた葵はそこで去ってしまった。そのまま帰宅して花屋敷のチケットを公平と七海にやった葵は夜、半場眠りこける公平に「普通、俺らの年で結婚とか考えねぇよな? 自分の将来も見えねぇのに、誰かの将来何て考えらんねぇよ」と溢し、翔太のあかりへのプロポーズのことも相談したが、公平は眠ってしまっていた。「俺にはそんな覚悟ねぇよ」葵はため息をつくのだった。
建築コンクールの締切が迫り、富永は問題無く出展を済ませたが、未だにあかりと交際しているかもハッキリしていない葵は、プロポーズに戸惑い、製作も手につかない有り様だった。そんな中、七海の就職が決まり、公平はお祝いをすると張り切っていた。葵もこれには乗り気だったが、七海と一緒にあかりが家に来ると、「どうしたの?」「昨日は、ありがとね」「うん」ぎこちなくなる葵。七海が気を利かせ、公平と買い出しにゆき、二人きりになった。
「空気も冷たくなってきたね。もう夏も終わりかな?」ベランダに並ぶ二人。「葵。私ね、翔太にプロポーズされた。もし受けるなら、8月31日、あの場所に来てくれって。一緒に花火見ようって」あかりは全て話した。「で? 行くの?」聞くが、止めない葵を見詰めるあかり。「どうしようかと思って」「どう思う?」「どう、って」「葵に相談してもしょうがないっか。じゃあそろそろ帰るね」あかりは帰ってしまい、葵は何も言えなかった。
翌日、翔太が建築事務所を訪ねてきた。心音のことで礼を言い、
     2に続く

恋仲 2

2015-09-09 21:06:15 | 日記
葵を喫茶店に連れ出した。「俺、あかりにプロポーズした」翔太も全て葵に伝えた。「それ、俺に言うこと?」「言っておきたかったんだ、葵には。俺は敵わないと思ってた。あかりの心にはいつも葵がいる。だから、諦めようとした。でも無理だったよ」清々とした顔の翔太を見ている葵。「あかりが必要なんだ。俺、あかりを幸せにする自信がある。葵はどうなんだ?」翔太は問うた。
「俺、何も言えなかったんッスよ!」夜、鉄板焼屋でジョッキ片手に磯村、富永、小谷にどこまで話したかは不明だが、相談する葵。磯村達は葵は冴木のことで悩んでると思っていたが、ややこしい話にやや困惑し、富永は呆れた。「仕事と恋愛は別でしょう?」と言いつつ、翔太を軽く持ち上げ「今時の男子って」と葵の情けなさをチクリとやる富永。「まあまあ」取り成す磯村。「好きなんでしょ? 止めなよっ」一転、ざっくり励ます富永。「大事なのはスペックじゃない、愛だ!」小谷は富永に言えないので葵にそう訴えていた。同じ頃、翔太は沢田にバーのテーブル席? に呼び出されていた。「どうなの、彼女と?」「別れたよ」「え?」「でも、プロポーズした。気付いたんだよ、彼女しかいないって」「あっ、そっか」了解した沢田。「話あるんだっけ、何?」「もういいの、終わったから。ああ、すっきりした。何か頼もうよ、今日は蒼井君の奢りねぇ」沢田は笑顔でそう言った。
心音が北海道に転院する日が来た。あかりは病院を訪ねていた。「心音ちゃん。向こうでも、治療頑張ってね」「暗いんですけど? そういうの止めてくんない?」変わらず軽く突っ張る心音。「元気になったらさぁ、パンケーキ食べに行こうよ」「行かない。アンタと付き合うと疲れるだけだし」「ふーん、でも待ってるから」笑い掛けるあかり。ここで母と翔太が来た。ぎこちなくなるあかり。
     3に続く

恋仲 3

2015-09-09 21:06:02 | 日記
「じゃあね、もう2度と会うことも無いだろうけど」そう言って母と去りかけた心音は振り返った。「悪くなかったよ、この入院生活。バイバイ」笑顔を見せて心音は去った。「ありがとう、山城さんの家庭教師になってくれて」「私こそ、心音ちゃんに会えて良かった」自然に笑い合えたあかりと翔太。「これ」翔太は新幹線のチケットをあかりに渡した。「待ってるから」翔太は去って行った。あかりはチケットを見詰めていた。
『100年続く家』が新人コンクールのテーマだった。翔太のあかりへのプロポーズが頭から離れず、コンクールだけでなく仕事の対応もまたぼんやりし出した葵を、丹羽は蕎麦屋に連れ出した。「恋愛と仕事って蕎麦と麺つゆの関係に似てると思わない?」「どういうことですか?」「ある所に、美味しい蕎麦を打てなくて悩んでる職人がいてね。先に美味しい麺つゆを作ったら、それに合う美味しい蕎麦を打てるようになりましたって話」「え? 何の話ですか?」察しの悪い葵。「取り敢えずできることからやんなさいってことよ!」面倒臭くなってきた丹羽。「コンクール頑張ってみたら? 見えてくるものがあるかもしれないよ?」丹羽はそう言って蕎麦をすすった。
帰宅した葵はあかりとのこの夏の思い出の写真を見て決心し、コンクールの作品作りに集中し始め、数日で完成させた! そして、コンクールのプレゼン当日、また花火大会の日でもある朝。「何か表情堅い、もう緊張してんの?」七海に笑われつつ、葵はあかりに会場に来てほしいとSNSで伝え、会場に向かった。会場の出展者席に着くと、客席にあかりはまだ来ていなかった。連絡も無い。富永のプレゼンが終わり、やがて葵の番が回ってきた。その時、会場のドアが開き、あかりが現れた!
「三浦葵です、よろしくお願いします」葵は自信を持ってプレゼンをやり切り、見届けたあかりは会場から出て行った。
     4に続く

恋仲 4

2015-09-09 21:05:50 | 日記
プレゼン後、あかりを探すが見付からず、電話を入れる葵。「もしもし、あかり?」「プレゼンお疲れ、めっちゃ緊張してたね。声裏返ってたよ」「うるせぇ」いつもの調子に戻り、じゃれる二人。「でも、葵らしくてよかったよ」「あかり、今どこ?」駅のホームの発車アナウンスが電話越しに聞こえた。「え?」「ごめん、私、行かなきゃ」あかりは電話を切ってしまった。茫然とする葵はコンクールの結果発表の席でも心ここにあらずな様子になっていた。
富永が優秀賞を取り、葵も審査員特別賞を取ったが、すぐには反応できない葵。「えっ? えっ?」あたふたする葵。授賞スピーチは葵からだったが、葵は「この度は、僕の作品を選んで頂き、本当にありがとうございます。この賞を励みにこれからも頑張っていきたいと思います」と簡単に済ませ、「短っ!」と小谷に突っ込まれていたが、審査員長にテーマから耐震構造や耐久性を重視した作品が多い中、ごく普通の家を設計した理由を問われた。「建物が終わる時は、誰からも必要とされなくなった時だと思うんです」葵は答え出した。「人がいらないと判断すれば、廃墟になってしまう。だから、そこに住む人に、100年愛される家にしようって思って設計しました」「なるほど」「将来、自分が住みたい家なんです」作品はあかりが高校生の時に描いた理想の家の間取り図を元にしたものだった。「リビングは、たくさんの人が集まれるように広めにしました。犬も飼う予定です、寝室は壁の一部を取り払って、孤立した空間にならないようにしました。部屋に一人でいても、寂しい思いをしないように。小さい頃から、寂しい思いをしていて、普段は強がってるけど、でも、ホントは」話す中で、あかりへの思いが改めて高まる葵。「その人と、100年一緒に居たいんでしょう?」審査員長に言われた葵は過去と、この夏のあかりとの日々が甦り、
     5に続く

恋仲 5

2015-09-09 21:05:41 | 日記
「すいません」コンクール会場を飛び出して行った!
・・・翔太はすっかり浄化されたがやはり展開に間に合わず、心音まで前回から翻った翔太持ち上げコメント出すハメなっていたよ。
葵もなぜか身動き取れない状態になり、あかりも魔法に掛かったように富山に吸い寄せられて行ったが、最後の葵の追い掛けるきっかけは丹羽にコンクールに集中するきっかけを担当させちゃったから、全然関係無い初登場の『審査員長』がグイグイ押し入ってくる超展開になっとった。誰だよお前ぇッ?!
しかし延長の最終回の一部が生放送か。誰かミスったりして? 笑ってはいけない最終回みたいなったらどうするよ?「あかりアウトーッ! ばちこーんっ」ってね。冒頭ではなく、クライマックスの部分が生だとしたら、いきなりテンション上げるの大変だな。直前まで普通にしてたのに突然、「好きだぁッ!! あかりぃっ!」「私もっ!」って血圧ガーンッて上がって、ふらふらしちゃうぞ? ちょっと楽しみだな。なるべく生で見たいぜ。