山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

山梨県産一升瓶ワインの基礎知識

2014-03-08 15:58:50 | ワイン四方山話

 一升瓶ワインを販売していると、「一升瓶ワインは葡萄酒ですよね」と言われる事があります。

ワイン=葡萄酒は正しいのですが、ここでの葡萄酒のニュアンスは、品質を疑うかのような意味が含まれています。それでは、一升瓶ワインの正しい情報を、お伝えします。

①一升瓶ワインは、原料の葡萄で大きく2つに分かれます。

1つは、原料の葡萄が国産または県産100%のワイン(下の写真)。

もう一つは、原料葡萄が外国産で県内で醸造したもの、または外国産ワインを、県産ワインとブレンドしているもの(下の写真)。

一升瓶ワインは、山梨特産なので、県産葡萄100%の印象がありますが、そうとは限りません。外国産がブレンドされているものは、ラベル等にその旨が記載されています。ただし、原料葡萄と味の良し悪しは別問題です。

②一升瓶ワインを発売していないワイナリーもあります。

老舗ワイナリーには一升瓶ワインがありますが、新しいワイナリーには無い傾向があります。

③一升瓶ワインの美味しいワイナリーは実力があります。

一升瓶ワインは、そのワイナリーのスタンダードワイン、または最も価格の安いワインです。そのワインの品質が確かなワイナリーは、上級ワインも美味しいです(下の写真)。

逆に、一升瓶ワインの品質がレベル以下のワイナリーは、上級ワインも今一つです。そういうワイナリーは、弊社では扱いを止めてきましたし、今後もその方針です(写真非掲載)。

④一升瓶ワインをメインにしているワイナリーがあります(下の写真)。

このようなワイナリーは、老舗かつ地域に根ざしています。そこのワインは、ワイナリー周辺でほとんど消費される地産地消ワイン。その地域以外では知られていない幻のワインもあります。

⑤一升瓶ワインは大変お得です。

中身が同じワインで、720mlと一升瓶の2つのサイズを発売している場合、一升瓶の容量は720mlサイズの2.5倍ですが、価格は2倍が基本です。

⑥怖いほどお得なワインが存在します。

写真はシャトー勝沼の甲州ワイン。

中身は甲州種100%、甘口と辛口があり、価格は1100円。一升瓶ですよ。凄いコスパです。

「封を切ったら、その日に飲み切るの?」という問いも多いですが、ワインは日本酒と同じ醸造酒。封を切って、一週間は余裕です。保存を上手にすると、品質の変化も楽しめ、2週間以上OKです。

さあ、花見に一升瓶ワインを。


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