後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

山々や岩肌を立体的に撮ったつもりの写真です

2010年11月20日 | 写真

山襞や岩襞を写し出してなるべく立体感を表現しようと撮影した写真です。しかし結果は成功しているとは言えません。でも気持ちを斟酌してお楽しみ頂ければ嬉しくおもいます。上から順に甲斐駒岳、七里ガ岩、八ヶ岳です。山梨県の西端の県境にあります。昨日撮りました。

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戦没画学生の絵画(3)岩田良二さんの「故郷風景」

2010年11月20日 | インポート

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東京美術学校卒、入隊後病気になり除隊、昭和24年11月24日病没。享年31歳。

飲まず食わずの行軍が病弱だった良二の体を壊したのです。息絶え絶えで復員。そんな彼を優しく迎えてくれたのが阿波、池田ののどかな風景でした。病床から見える光る吉野川、段々畑の広がりを何枚も、何枚も描いたのです。病気が治ったら東京へ行って絵の勉強をもっとしたいと言いつつ死んで行きました。しかし故郷の風景を再び見ることが出来た幸運に私の心も少しなぐさめられます。それにしても享年31歳とは若過ぎます。ああ。

絵と文章の出典は以下の通りですNHKきんきメディアプラン発行、「無言館 遺された絵画」2005年版、88ぺージです。


林間に紅葉を焚き、行く秋を惜しむ

2010年11月20日 | 日記・エッセイ・コラム

唐の詩人、白居易が昔遊んだ仙遊寺の林で紅葉を焚いて酒を温めたことを回想する漢詩があります。もう自分は遠方の仙遊寺の林へは行く事も無い。しかしそこへ帰って行く君が羨ましい。そんな内容の詩です。この句は平家物語にも出て来て日本でもよく知られています。山林の中の小屋の周りに散り敷いた紅葉を掃除して焚火をする度に、思い出す漢詩です。毎年晩秋になると紅葉を焚き、小屋の周りを綺麗にします。酒を温めることはしませんが、焚火の香りを楽しみながら行く秋を惜しみます。季節の移ろいは早く、あんなに猛暑だった今年の夏も嘘のようです。間もなく白い雪が一面に覆います。昨日の写真をお送り致します。

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寄題送王十八帰山仙遊寺   白居易

曽於太白峰前住
数到仙遊寺裏来
黒水澄時潭底出
白雲破処洞門開
林間煖酒焼紅葉
石上題詩掃緑苔
惆悵旧遊復無到
菊花時節羨君廻

<語句の解説>
・王十八・・・・排行(兄弟・従兄弟の順の十八番目)、の意。
・寄題・・・・・その場所から離れている地で詠ずる、の意。
・太白峰・・・・都長安の県城南方20kmにある秦嶺山脈の主峰のひとつ。
                海抜3767m、李白の「太白峰に登る」で有名。
・仙遊寺・・・・唐の都、長安の郊外にあった寺。
・黒水・・・・・秋の川の水、の意。
・曾遊の地・・・以前に遊んだ土地。
・潭・・・・・・川の淵、の意。
・惆悵・・・・・恨み嘆く、の意。

<通釈>
その昔、私が太白峰の麓に住んでいた頃はよく仙遊寺へ出かけたものだ。
水が澄む秋の季節には、川淵の底まで透けて見え、白雲が切れた辺りに
仙遊寺の山門があった。また仙遊寺の林間では散り落ちた紅葉を焚いて
酒を煖めたり、緑苔を払った石の上に詩を書いたりしたものだ。
ああ残念ながら、昔遊んだあの地に私はもう二度とは行くことはないだろう。
菊の花の咲くこの季節に、そこに帰っていく君が羨ましいよ。

以上の出典:http://plaza.rakuten.co.jp/1492colon/diary/200812110000/

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今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。藤山杜人