あまちゃんの カタコト中文日記

中国・杭州がえりのライター助手、日々のいろいろ。

中文学習者もがっかり! 土曜ドラマ「路」

2020-05-18 | テレビ
ボクが杭州にいた頃放送されていた朝ドラ「あさが来た」で一躍人気女優になった波留。
「あさが来た」は夕方の再放送をママちゃんちで何度かみたことがある。
「びっくりぽん!」でおなじみのヒロインは明るい愛されキャラで、とてもいい役。
でも波留さんが特別に上手いとは思わなかった。

先週、彼女を主役に据えた土曜ドラマ「路~台湾エキスプレス~」が始まった(全3話)。
台湾が舞台、台湾との共同制作、
しかも台湾の人気アイドルグループ・飛輪海のアーロンも出演すると聞き、
「これは見逃せない!」と楽しみにしていたが。
予想に反して、いたって軽いドラマだった。
このままじゃ、台湾観光局のイメージビデオになっちゃうよ~!

***
時は20年前。ある商社が「台湾新幹線プロジェクト」に向けての新会社を立ち上げることになり、
入社4年目の波留さんが抜擢され、台北へ赴任(出向)する。
「きみ、台湾好きだったよな? まあ考えておいてくれ」
と打診する、上司の寺脇さん(康文)。
波留が演じる春香はなんと学生時代、台湾を6回も訪問していたのだ。
(きっと周りに「わたし、台湾ずきやねん」と公言してたんかも~^o^)

交際中の恋人・大東駿介くんも、
「春香って、台湾好きだったよね。行ってきたら?」
と春香の仕事を応援。
「その代わり、結婚しよう」と言いつつ、自分は名古屋に転勤していった。

実ははこの春香、恋人に隠している過去があった(←大げさ)。
それは春香が初めて台湾を一人旅して道に迷った時、
偶然出会った美少年エリック(アーロン)のことだ。

なぜか英語でやりとりする2人。
(ボク、エリックって言うんだ・・・って、なんで英語名やねん!)

翌日も偶然出くわした2人。
春香はちゃっかりエリックのバイクにまたがり、台北観光を楽しんだ。
別れ際、エリックから電話番号のメモを貰うが、春香がメモを失い、2人は音信不通に。
その後、春香が5回も台湾旅行をしたのは「エリックに会いたい、探したい」という思いがあったからだ。

その後、台湾人エリックへの思いを封印した春香。
しかし、商社で台湾新幹線プロジェクトに参加。
台北に赴任することになり、
「もしや エリックに会えるかも」という、かつての思いが沸々と…って知らんがな!

この流れだと間違いなく捨てられるであろう 大東駿介くん。かわいそ・・・(>_<)

***
お仕事もののドラマというのは、仕事の場面がリアルであるほど面白い。
入社4年目で大抜擢の春香さん。
さあどんな仕事ぶり?と期待していたら。
会議の議事録を作成する場面しかなく、がっかり。

まあ、それはしょうがないとして。
一番がっかりしたのは台湾側(台湾新幹線の会社)との会議の場面。
てっきり”中国語”を使うのかと思ったら、すべて”英語”なのだ。
台湾側のスタッフ2人(欧米人+台湾人)、
そして日本側は上司の寺脇さん、春香の先輩社員・井浦新、そして春香と、
みーんな英語をしゃべっていた。
(あー、つまらないったら!)

てっきり春香が台湾の新会社に抜擢されたのは「台湾好き=中国語がそこそこできる」からだと思ったが。どうやら違うみたいね。

最近では演技派と称される井浦さんも(かつてはARATAと名乗っていたが)
不慣れな英語のせいか、演技がいつもよりイマイチな気がした。
設定では日本に妻子を残して単身赴任中の井浦さん。
その妻子がなぜか台北に遊びにきて、会社にまで顔を出し、挨拶してたけど。
実は夫婦仲が悪く、妻子はさっさと帰国。(じゃあ、来なけりゃいいじゃん)

しかもプロジェクトの会議が思うように進まない井浦さんったら。
帰り道、夜のネオン街で声をかけられ、ふらりと店に。
そこで綺麗なホステスさん(←日本語ジョーズね)と仲良くなり、同時に心癒され。
そのあと、なぜか赤ら顔で会社に舞い戻って仕事を再開。(夜10:30なのに〜)
なぜか春香も来ていてファイル整理かなんかしてるという。(変じゃねーか?)

***
一方、今は日本の設計事務所で働く台湾人のアーロン。
”台湾人”というだけで台湾生まれの大先生・高橋長英の自宅に招かれるのも何だか不自然だ。(日本には他にいくらでも台湾人がいるだろうに)

あと、高雄の台湾人青年が久しぶりに再会した幼なじみの女性に好意を抱いていて。
その女性は留学先のカナダで日本人の恋人に捨てられて帰国。
彼との子供を台湾で産んだとかなんとか…こんな余計なエピソード、いるんかい?

とにもかくにも、エピソードをちりばめすぎた初回。
ボクの好みでいうと「ドラマは登場人物が少なく、シンプルなのがいちばん」なんだけどね。
原作を忠実に再現しているとしたら、しょうがないかも。

***
ああ… 同じ土曜ドラマでも あれはおもしろかったよな~ 
木村多江主演の「上海タイフーン」(2008)。
これ原作はなく、脚本家・福田靖さんのオリジナル。
全6話でじっくりお仕事を描いていたし、ラブの要素もあったし、
中国語セリフを頑張っている日本人キャストもいた。
台湾のイケメン俳優ピーター・ホーの魅力もたっぷり発揮されていたものだ。

今回もせっかく台湾スターのアーロンくんが出ているんだから。
このままじゃ、宝の持ち腐れになるよー!
(いちおう第2話も視聴予定)

*おまけショット*
  ドラマ「路」のワンシーンより。

冒頭のシーンはよかった。
台湾新幹線に乗る、一人のおばさん。

彼女は台湾のドラマや映画でよく見かける林美秀という女優さん。おばさんて書いたけどボスちゃんより年下みたい…あらら。


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