サンスイSP-50をBTLで鳴らす。
LPなのだが、カートリッジは昇圧トランスを使わず、フォノ直接だ。
レトロはどこ行った?いや、若干、ほんの少し音色は残っている。ちょっとかすれたというか、ささくれたというか。それがかなりなりを潜めた。これはネットに組格子を使ってるからか。
ちょっと考えなければならない音と成った。
中音は薄い。こう書くと「薄っぺらい」ととれるがそうではない。軽く音が出る。煙のような音。存在感は有る。
高音は繊細とかキレとか、というより自然、か。スピーカーから出るというより空気から発生、とでも言うか。
そして低音。このスピーカーは低音が出ないと思ったが、そうではなかった。「ズン」という低周波のようなものはないが、「わん」というように聞こえる低音が出る。
これを聞くと、HiFiな音はこんな感じで、DS3000は偽物の音か?と思ってしまう。
やはりフルレンジは「正確な音」を出す。そしていい音だ。聞いていて心地よい。
「究極」という言葉が頭をよぎる。
オーディオをやるのではなく、音楽を知っていくとこういう音を求めるのではないか。
将来DS3000が使い物にならなくなってオーディオを続けてるとしたら、こんなスピーカーでいい音を出す、なんて想像するとそれもいいか、と思う。