プリのOPTをTSMの物からNP‐126に戻す。
タップは20kとし、パワーのIPTの二次側に可変抵抗を取り付け、OPT一次側の電圧と電流を調整して16kに近くなるよう調整した。
IPTを始めて少し経った頃は聴いた感じで、この中間の15kくらいのトランスが欲しいなと思ってた。調べると18kというライントランスが有ったが、結局購入しなかった。
前回測定して、16.1kという数字が出たのでこれを狙ってみる。
測定結果と調整により、パワーのIPT二次側に付けた可変抵抗器の値が12kΩ、よってRgは5.6kΩとなりプリのOPT一次側は17kΩ前後となった。
実は長きにわたっての計算ミスが見つかった。上記図の上と下の回路はRchとLchで、そのまた左半分がプリである。プリの出側の二つの赤い囲み内の数字は、出力管5687から出力トランス二次側IMPを見たものだ。これはプリのOPT一次側IMPをトランスのIMP比で割ったものだが、一次側IMPを半分で計算してた。
そしてこのIMPは本来、
真空管の内部抵抗2.4kΩ÷インピーダンス比46×2本で104Ωとなるはず。本来これがOPT二次側のインピーダンスではないか?今まで電圧(6.8V)÷電流(0.4mA)÷インピーダンス比46でやってた。
少し前にオンオフ法でプリの出力インピーダンスを測って100Ω?となり、えらい低いなあと思った。
それで過去の記録を見直して、これに気が付いた。
どこかパーツが外れてるのかと思いNFB周りのハンダをやり直したりしたがダメで、パラにしたNFBの抵抗20kと100kの100kの方を取ってみた。
NFBは7dBから3.5dB程になった。一応掛かって入るんだ。
この後、パワーを繋いで測定した。
出力は3%歪で20W弱。随分前は5%で19W弱だったから少し良くなってるのだと思う。
歪はプリのNFBを下げたからか、少し悪くなったが問題無いと思う。
周波数特性も一応取ってみた。下グラフ、二つ重なったものが今回の物で、RchとLchのもの。薄い緑の線はプリの5687の内部抵抗が少し高めの時の物。
15Hzで-2dBは過去最高ではないか?
残留ノイズも測ったが、67mVとなった。過去記事を探したら15mVというのが有った。
https://blog.goo.ne.jp/soruboseinn/e/a75d739f34b31d9ce3fdaf9536f3b9ee
でも聴いて見ると圧倒的に今のが静かだ。
今回は何となく上手く行くような気がしたので早く聴きたい、という焦りが無い。
なのでもう少し測定しておく。
プリとパワーを繋いでプリのOPTの一次二次、パワーのIPTの一次二次を測ってみた。
下グラフの基準(横軸)はプリのOPT二次側電圧(=伝送ライン:600Ω の電圧)
赤線はプリのOPTの一次側電圧と二次側電圧の比、黄線はOPT一次側電圧。
緑線はパワーのIPTの一次側電圧と二次側電圧の比、薄深緑はIPT二次側電圧。
これによると、出力を上げるとOPT一次側の電圧と二次側電電圧は各々等比率上がっていく。黄色線と薄深緑線。
赤と緑のフラットな線は、IPTOPTの一次側と二次側の電圧の比率。変わってないので横一線。という事はプリの出力がパワーの入力にそのままリニアに掛かる。
ここで妄想。
プリのOPTに20k:20kのトランスにしたら簡略出来んじゃね?
距離が近いんだからノイズも問題ない!
どうかな。
ついでにプリのOPT一次側の電流×電圧(下グラフ縦軸)は、パワーのRg(可変抵抗器の値:下グラフ横軸)によって変わるか?
OPT一次側の電圧は(ある程度以上で)ほぼ変わらないが、電流がパワーのRgによって変わる。
パワーのRgが大きくなるとRgに流れる電流が下がるので、プリのOPT一次側の電流も下がる。よって電力もさがる、のかな。
下図左半分はプリで、トランス上あたりに電圧比が有る。これが6.8と公称5.8より大きい。これは右半分のパワーの合成抵抗11,234Ωの値が上下することによってプリのOPT一次側の電流が変わる。
Rgが小さい方が電圧比が大きくなる。
Rgをもっと大きくすればRgに電流が流れ無くなるので入力信号を絞れると思う。そうすればプリのOPT一次側の電流電圧が下がり、電圧比も下がるかもしれない。OPT二次側は公称600Ωだが実際122Ωで使っている。
前々回、
>NP‐126・10kタップでパワーRg10kにし、
>NP‐126・20kタップでパワーRg4.7k以下する。
と纏めた。
今はNP‐126・20kタップでパワーRg5.6kとなっている。
なぜ20kタップなのか?ちょっと思い出せない。パワーのIPTを20kで使ってるから?
ああそうだ。低域の出る10kタップの解像度を上げるより、解像度の高い20kタップの低域を膨らませた方が良いと思ったからだ。
いま、プリのOPTの電圧比が公称より大きい。
これは過負荷状態なのではないか?通常のOPT二次側電力より下がるほどパワーの電力を食ってる?
過負荷状態を直せば電圧比が戻り、インピーダンス比も戻る?
●NP‐126は10kタップを使った方が低域の周波数特性が良い。
●パワーのIPT二次側が高負荷になりプリの電力が小さくなる。
●先日測定した結果から、10kの方がフラットに近い。
もしかして、こちらが良いのか?
後はプリの出力IMP122Ωに対して大きなインピーダンスで受けても大丈夫か?
勘違いしてたが、この122Ωは10kタップにしたら少し上がるのか?
20210526