なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

COVID-19の対応

2024年05月19日 | COVID-19

 5月14日(火)に入院したCOVID-19の90歳台後半の男性のその後。

 グループホームの入所なので医療機関受診は家族が行うことになっている。救急車で来る状態だったが、息子さんが家の車で連れてきた。

 コロナ陽性と判明してからは、PPE装着の看護師さんたちが患者さんを車の後部座席からストレッチャーに移した。すぐに酸素吸入を開始して、点滴・血液検査と画像検査(COVID-19様に使用しているCT)を行った。

 これは厳しいと思ったが、といって高次医療機関搬送もできない。

 その日は目を開けず、発語もなかった。翌朝診に行くと、開眼してすこし発語があった。たぶん発症は前日ではなく、もうちょっと前だと思うが、点滴で脱水症の治療した分だけは効いたのかもしれない。

 夜間帯に入ってからさらに急激に酸素飽和度が低下して、結局日にちが変わる前に亡くなった。

 

 前回の間質性肺炎増悪時に、病状悪化時はDNAR(心肺蘇生術まではしない)で了解されていて、今回も入院時に確認していた。

 当院でもCOVID-19の患者さんが数名亡くなっているが、その時は死亡時は納体袋を使用することになっていた時期だった。現在の基準で行ったことは幸いにその後なかった。対応マニュアルはあって確認はしているが。(そのころも、エアロゾル感染が生じないことから不用といわれていた)

 ほぼ通常の対応でいいはずだが、夜勤数からはちょっと大変になる。家族に連絡をして、可能ならば日勤帯になってからの対応でいいか確認した。それでいいです、ということだった。

 

 葬儀社に連絡すると、問題なくお迎えに来ることになった。葬儀社の方は普通に喪服を着て、白い手袋をしていた。そのまま葬儀社のステレッチャーに移動して、葬儀社へと向かっていった。葬儀がどうなるのかわからないが、早めの火葬になるのかもしれない。

 病院だけが慣れていないようなことになってしまった。時間帯もよるが、日勤帯になると前日の夜勤者と日勤者が両方いるので、大変助かった。

 

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