なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

総胆管結石・胆管炎・ショック

2017年10月24日 | Weblog

 午後は救急当番をしていた。89歳女性が発熱・低血圧(ショック)で救急搬入された。午後3時ごろ自宅で布団に寝ているのを家族が発見して、声掛けしても返答がなかったので救急要請した。

 救急隊到着時、血圧60と低下していて、38.4℃の高熱があった。上腹部を痛がっているという報告だった。搬入時は(救急隊が点滴をしたわけではないが)血圧130になっていた。呼びかけると小声で返事をした。今は腹痛はないという。黄疸があった。

 血液検査を提出して、腹部エコーを行うと、総胆管が18mmと拡張して肝内胆管も拡張していた。腹部CTで総胆管に結石があった。血圧が70まで下がり、輸液速度を上げて90mmHg台になった。もともと高血圧症で降圧薬を飲んでいる。

 肝機能障害があり、血清総ビリツビン5.6mg/dlと上昇してた。血清アミラーゼも軽度に上昇している。家族の話では、3年前に総胆管結石で消化器センターのある専門病院で内視鏡治療を受けたという。カルテを見ると、確かにその時当院を受診して、すぐに搬送されていた。

 血小板数が下がって、Dダイマーが上昇している。前回より重症になっていて、早急に胆道ドレナージをしないと、ショックが遷延して危ない。

 またその病院に電話した。ベットは満床だが、外来扱いで(廊下にベットを置いて診るらしい)よければ受け入れますと言われた。搬送するとすればあと2か所の病院があるが、どちらも緊急の受け入れは不可能だ。「大変恐縮ですがそれで結構です、ぜひお願いします」と伝えて、救急搬送した。

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