なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

精神的なものでしょう

2016年03月04日 | Weblog

 昨日の内科新患は大学病院からの応援医師担当だった。受診数が多いので、11時ごろから手伝っていた。16歳女性が不眠を訴えて受診した。3か月前からだという。一晩中ずっと眠れないというが、3か月間眠れてないわけではない。入眠障害だろう。頭重感・腹痛・めまいもするそうだ。高校2年生で小柄で華奢な体つきだった。高校に通学できているか訊くと、現在は登校しているが、昨年は不登校の時期もあったそうだ。食は細そうだが、食事はとれていて、体重も変化していない。声もか細い。

 これは心因性の問題だから、診療内科やメンタルクリニックで相談した方がよさそうだ。誰かいっしょに来ているのかと訊くと、母親が車で連れてきたが、娘を置いて帰ってしまい、また帰りに迎えに来るという。親に言わないとしょうがないとは思ったが、呼び出して話をする余裕がなかった。身体の病気というよりは、気持ちの問題なので、心療内科やメンタルクリニックで相談した方がいいことを伝えた。親もとりあえず、内科を受診してみようと言っていたそうで、精神的な問題とは思っているようだ。少し遠くにはなるが、受診してみるよう勧めた。どこを受診していいかわからない時は、また親と一緒に受診してもらうことにした。デパスを少しだけ処方した。

 その後に、20歳男性(社会人)が、2週間前からのどが詰まるような感じがするという症状で受診した。先入観を持つのは良くないが、これは気持ちだなあと思った。見える範囲では咽頭扁桃に異常はない。頸部リンパ節・甲状腺の腫脹圧痛もない。鼻汁や後鼻漏はない。嗄声・咳・呼吸困難はない。嚥下障害もない。念のため耳鼻咽喉科で咽喉頭の奥まで診てもらうことにした。紹介状の返事には診察・検査所見では異常がないが、トランサミン処方で経過をみることにします、とあった。仕事のこととか詳しくは訊かなかったが、本来は訊くべきなのだろう。

 「知っておきたい メンタルケアの知識」児玉知之著中外医学社を読み返すことにした(4回目)。消化器科医が1名になってしまったので、消化器科のカバーが増えそうだ。医学出版の「画像で見ぬく消化器疾患」は「胆道・膵臓」しか購入してなかった。書店に「上部消化管」「大腸」「小腸」が並んでいたので、合わせて購入する予定。今日は、PPIを内服していても(ガスモチンも)胸やけがするという高齢男性の内視鏡検査をした。10日前からタケキャブに変更していたが、胸やけは改善したという。食道炎の所見としてはGrade M程度だった。胃前庭部小彎に扁平な隆起があり、胃腺腫疑いで生検した。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする