なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

後天性血友病

2015年11月24日 | Weblog

 先週の土曜日に内科医院から貧血の70歳女性が紹介された。その日日直の内科の若い先生が主治医になって入院した。1週間前に顔面を打撲して血腫を形成していた。Hb5.8と貧血を認め、濃厚赤血球6単位(2単位ずつ3日間)を行った。この患者さんは、他の病院から大学病院に紹介になり、血液内科で後天性血友病と診断されたそうだ。原因検索で直腸癌と診断されて、手術を受けた。すでに5年経過していて、癌としては治癒している。血友病はステロイドと生物学的製剤を使用して、これも患者さんの話では治癒(寛解?中断?)したという。

 しばらくは問題なく過ごしていたらしいが、最近打撲あるいは打撲がなくても皮下血腫を形成して、貧血が進行していった。受診時のAPTTは64.9(25~33)と延長していた。血小板数とPTは正常域。これまでの詳細な経過(後天性血友病の)が不明なので、大学病院をまた受診してほしいところだが、遠くて?行きたくないという。大学病院血液内科に経過を問い合わせて、当院で治療を開始するしかないようだ。相談されたが、病名を知っているだけで、治療について考えたことはなかった。当院でプレドニゾロンを使用してみて、改善しない時は何としても大学病院を受診してもらう方針にした。

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