なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

バイパス術後のリハビリ

2015年11月15日 | Weblog

 木曜日に心臓センターのある病院の心臓血管外科の先生から電話がきた。私が7月に紹介した急性心筋梗塞の患者さんが退院可能になったので、リハビリのために転院をお願いしたいという。全然思い出せなかった。たぶん、自分が紹介したということは、時間外の救急で診て、すぐに救急搬送した患者さんだろうとは思った。当院の循環器科の病棟で心臓リハビリを行うので、循環器科の先生に直接相談してもらうことにした。

 お昼の弁当を食べていると、外来が終わった循環器科の若い先生が来て、来週転院でリハビリをすることになったと言う。一緒にその患者さんのカルテ画面を見た。やっと思いだした。7月6日に内科クリニックの紹介で受診していた(当ブログでも確認した)。3日前の金曜日に心窩部痛でそのクリニックを受診して、月曜日に症状が続いての腹痛精査依頼の紹介だった。当院受診時は、血圧低下・冷汗があり心源性ショック呈していた。若い循環器科の先生が他県に行っていて不在で、もう一人の循環器科医が外来(山のような数の再来)を診ていた日だった。この患者さんのことを話して心電図だけ見てもらって、急性心筋梗塞・急性心不全で搬送したのだった。

 搬送後、左右の冠動脈狭窄・閉塞があり、PCIを行ったが、結局はバイパス術になったそうだ、一時気管切開をして人工呼吸器管理をしていた。7月に送ってから今までかかっているので、まさに死線を乗り越えてやっと安定したというところなのだろう。

 この患者さんは数年前にリストラされて(ほとんど定年真近かではある)、家に引きこもって(うつ状態?)、ソフトドリンクを大量に飲んで(酒は飲めないらしい)、高血糖浸透圧症候群になった(血糖1000、HbA1c11%)。糖尿病で通院していた同じ内科クリニックからの紹介で昨年入院して、インスリン持続点滴からインスリン強化療法を行って血糖が安定した。その後入院で担当した内科の若い先生の外来に通院して、DPP4阻害薬とメトホルミンでHbA1cが5.8%になっていた。高血糖が持続していた期間が冠動脈を痛めつけたのだろうか。

コメント
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