なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

あと2日だった

2015年11月08日 | Weblog

 今日は日直で病院に出いている。県境近くの地域で独り暮らしをしている86際女性が、自宅で倒れて動けなくなっていると救急隊から搬入依頼が来た。意識はあり、特に麻痺や四肢の疼痛はないようだという。近くの親族が3日に1回くらい訪問しているそうだ。認知力低下があり、腰が大分曲がっているが、歩ける方だった。1日外出しないことから、ALSOKのシステムで緊急事態の連絡が親族に入ったことで訪問したのだった。

 来てみると左前額部に5cmくらいの擦過傷があり、左眼周囲が腫脹していた。朝から動きが悪かったというが、ベット付近に倒れ込んで、そのまま動けなくなっていた。昨夜からだったら、低体温症になって危なかったのではないか。腰椎圧迫骨折・大腿骨頸部骨折・橈骨遠位端骨折など、高齢者で良く見る骨折はなかった。明らかな四肢麻痺もなかった。頭部CTで陳旧性と思われるラクナ梗塞が散在して、頭部MRIで新規の脳梗塞はなかった。感染症としては、肺炎はない。尿混濁があるが、膀胱炎の所見なのか、腎盂腎炎なのかわからなかった。一人暮らしの高齢者なので、入院とした。

 搬入時は平熱だったが、入院後は37,6℃の発熱があり、急性腎盂腎炎としてよいのかもしれない。CK・AST・LDHの上昇があり、数時間倒れたままだったことによると思われた(CK-MBは有意な上昇がなく、心電図は虚血性変化なし)。点滴と抗菌薬で経過をみることにした。

 この方は以前から施設入所を申し込んでいて、明後日に入所予定だった。隣県の市に出る方が早い地域で、そちらの施設だった。入所していれば、体調不良で入院しても籍があるので、施設に戻れる。まず入所しなければならない。親族は何とか予定通りに入所させたいというが、病状しだいだ。解熱して食事摂取が良好なら、抗菌薬内服で入所に持っていきたいが、どうなるか。

 今日は小児科の受診が多く(小児科医が担当)、内科受診は少なかった。神経内科に入院していた脳梗塞の患者さんを看取ったくらいで、YouTubeでブラタモリを何本か見て、ゆっくり過ごしていた。今月は休日の日直が4回あり、これで3回が終わった。

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