伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

言いわけばかりの私にさよならを

2024-03-27 23:08:17 | 小説
 中学最後の大会で相手チームのエースのスパイクを自分がブロックできなかったことを自分のミスで負けた、自分には才能がないんだと悲観して高校ではバレーボール部を避けて帰宅部となっていた白河鈴乃が、向かいに住む男子バレー部2年のエースでストイックにトレーニングを続ける一ノ瀬隆二に惹かれ、放課後や朝に一緒のトレーニングするようになり、隆二の科学的な探究に基づく鍛錬と知識に圧倒されながらバレーボール部への復帰を決心するというスポーツ恋愛小説。
 スポーツ根性ものとしての側面と、恋愛小説、難病もの、兄弟愛の要素が絡み、読んでいて興奮と哀感を持ちます。鈴乃自身、そして隆二の弟達也のひねた感情・態度が表されながら、基本的に素直さ・まっすぐさを感じさせる作品で、読後感はいいです。
 あとがきで才能がないことを理由にあきらめるな、成功に必要なのは長期的かつ効率的な訓練だと書かれていて、作者からの強いメッセージとなっています。


加賀美真也 角川文庫 2023年11月25日発行
 

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