★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

リニアで環太平洋をぐるっと(棒読み)

2024-04-04 23:49:07 | 思想


況君子結二國之信。行之以禮。又焉用質。風有采繁。采蘋。雅有行葦。泂酌。昭忠信也。

礼と詩の二方面からの説得で仲良くせよ、みたいなのはいまでもおこなわれないことはない。しかし、庶民が物々交換をやめてしまったいま、残された詩の責務は重すぎる。某知事の発言は、農家などを比較しているみたいな言い方になっているが、面と向かって馬鹿にしているのは県庁職員で、県庁職員にしちゃ馬鹿が多すぎるんでいいかげんにしてくれみたいな発言だ。普通に考えて、これは県庁内での政治家と役人達の関係の問題である。彼らは、物々交換的なものを国家の法律やらで代替しようと心をくだいているだけまだましなのであって、庶民はもうそういうことさえ分からなくなっている。知事の発言は、知事と同じように、役人を馬鹿にしている視点が、知事の発言に反発することによって共有されてしまう可能性がある、――そもそもそういう意図的なものかもしれない。リニアの件では報道もされていないゴタゴタが県庁内で、県庁(県知事)に向かってあったはずで、もうめんどうくせえからどうやって炎上して辞めるかしか考えてなかったんじゃねえかなと思った。

この知事はもと京都学派八〇年代バージョンみたいなひとであって、リニアも日本から環太平洋をぐるっと通せばいいんだよ、と私なんかはそういう風に筋を通せばよろしいものを、昔風の「お殿様」になろうとしたところに馬鹿さがある。これはしかし、もともとの大東亜共栄圏的な発想にも見られる、あほさである。

更にアホなのは、彼をつかまえて、毛沢東全集愛読者でだから中国の見方だみたいな記事であった。――毛沢東全集くらいインテりはみんな読んでるわ、わしも流石にスターリン全集までは全部読んでねえけど。

ちゃんとした、リラダンの実践的バージョンみたいな、まともに思いあがったインテリが知事とかをやんないと、某知事みたいなねじ曲がりかたが生起するんだとおもうな。計算機みたいなやつばかり大統領制的地位に立たせてちゃだめだよね。あれじゃ逆に官僚達がじぶんたちと知事と存在被っちゃってお互いに誇りを失うのだ。


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