★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

テレビの中のトットちゃんのあれ

2016-04-30 23:57:00 | 思想


NHKは昔から全体として面従腹背しかやってないので、時々本気を出している。たぶん、朝ドラでの本気はカーネーションとあまちゃんでやったから当分ない。

ドラマ10はほとんど見ていないが、アングラブログみたいなものなので、本気とは少し違う。

この前、アマゾン川の様子を写した番組があったが、映像はきれいなのに音楽と台詞といろいろとあれだったので、この分野は当分あれだろう。

ニュースは完全に大本営発表のあれになっている。

というわけで、今日始まった「トットてれび」は、黒柳徹子の半生を描くために、本人役に満島ひかりを持ってきて……たぶん本気だろう。がんばれ戦後レジーム!笠置シズ子の「買い物ブギ」が今回のメインの音楽で、その後半の歌詞が確か×××や▼▼▼といった(いまの)差別用語満載であるのもあれだろう。

ラジオドラマの収録で、兵隊役(の袋)が倒れた……とっさに黒柳さんが叫ぶ

「どうしたんですの!?どうかされましたの?死んだんですか?あなたどうかされましたの?死んでるの?死んだの?」

×××や▼▼▼といった単語も、誰かが死ぬことも、戦争の記憶が生々しい中では、別の意味を持っていた。黒柳徹子だってその中で生きていたのである。

昨日、「徹子の部屋」で林真理子が出ていた。林真理子も相当におもしろい人であるが、やっぱり黒柳さんに比べてあれであった。

私的エンブレム案+ニュース

2016-04-26 23:45:36 | ニュース


・豪政府に説明要求へ、潜水艦受注で敗退の日本http://jp.reuters.com/article/japan-australia-submarine-idJPKCN0XN0AI


……「いや、だからさ、フランスが勝って独逸と日本が負けたということで理解しろよ、全て言わせたいの……?」とか言われるぞ。日本との軍事協力って躊躇するぞ、戦後秩序的に普通……。ていうか、軍需産業で雇用対策しようとしてんじゃねえぞ日本……。

・「まるで詐欺」怒る選定校 「スーパーグローバル大学」構想http://www.asahi.com/articles/DA3S12329935.html


……誠に申し訳ございませんが、その妖しすぎる名称で最初から詐欺だと気付いてくださいませんか……。本当は詐欺ですらなくて脅迫なんだけどな

・三菱自、91年から独自の走行試験 実測せず机上算出もhttp://www.asahi.com/articles/ASJ4V5RSYJ4VUTIL04H.html?iref=comtop_6_02

……下っ端のせいにしないで責任者が責任とるんだよこういう時には……ていうか財閥ははやく解体していただいた方が……

香×大学のアイヒマン

2016-04-25 23:45:17 | 大学


一年生向けの「大学入門ゼミ」、「情報整理の方法」の回を私が担当するということで、80人以上に向かって授業を朝っぱらからしたのであるが……。
高校の授業と大学の授業の違いを、受講者の受動と能動の違いとして説明するよくあるそれは完全に間違っており、そのまま信じ込むことと批判的にとらえ直すことの違いであること、アレントのいうところのアイヒマンと民主主義者の違いであること、などを説教して……。
次いで、安冨歩のアイヒマンに関する文章を私が朗読するのを完璧に書き取る→私の「二十四の瞳」に関する小講義をメモしてみる→高峰秀子「勲章」を批評してみる、というところで終了……。

予定では、最後に、「日本の報道の自由度72位」という朝日新聞の記事に注釈をつけるところまでやりたかった。

やっぱり、最初の御託が必要であるような状況がまずいのである。

授業のあと、授業を聞いていたニュージーランドから来た応用言語学の先生が、アイヒマンの話をしに来てくれた……

サリー、サリー、サリーちゃーん

2016-04-21 23:04:42 | 大学


アニメソングとかを素材に、コールアンドレスポンス的なもののことを授業で考えているのであるが、今日扱った「魔法使いサリー」(1966)の最後の「サリー、サリー、サリーちゃーん」という呼びかけにどきどきした。来週は、東浩紀や吉田を用いて、作品のなかの「死の体験」について考えてみましょう。