日本共産党の志位委員長が11日の記者会見で、安倍晋三の改憲発言について述べた内容は次の通りです。
発言そのものが二重に憲法違反
まず、このやり方が極めて異常だということを言わなければなりません。日本会議系の改憲派の集会と読売新聞のインタビューで表明し、国会では説明を拒否して、「読売新聞を熟読してほしい」と言い放つ態度をとりました。安倍首相は、「あくまで自民党総裁としての意見であって、総理と総裁は別だ」としていますが、こうした言い訳は絶対成り立ちません。
安倍晋三氏は何よりも内閣総理大臣です。その安倍首相が憲法9条を変えることを時期まできめて宣言した。これは憲法99条の「憲法尊重擁護義務」に反する憲法違反の発言です。
加えて、立法府に対する行政府の不当な介入であるという点では「三権分立の原則」にも反します。まず、発言そのものが二重に憲法に反する違憲発言です。
さらに、安倍首相は2020年の東京オリンピックに合わせて憲法を変えるとも言いました。しかし、誰がどう考えても憲法9条とオリンピックは関係ありません。
”オリンピックのため”といって「共謀罪」を出してくる。”オリンピックのため”といって憲法9条を変えるーーこれはオリンピックの最悪の政治利用だといわねばなりません。オリンピック憲章は、「スポーツの政治利用はしてはならない」としており、オリンピック憲章違反でもあります。
(続く)