自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

12月という月

2018年12月24日 | ごあいさつ Greetings
私は誕生日が12月12日で、その後クリスマスとお正月が続くので、子供の頃は12月は一年で一番嬉しい月でした。クリスマスはケーキを食べてサンタさんからプレゼントをもらう日ですが、アメリカで1年ほど過ごしたとき、あれは日本で商売人が消費を促すために考えたキャンペーンの産物だったとわかりました。
 アメリカでも浮かれた感じはあるし、もちろんある意味では日本以上に消費しますが、でも肝心なのは家族が集まって楽しい時間を過ごすということのようでした。それに、慌ただしい、あるいは下世話な一年を過ごしたが年末だけは心を清くして新年を迎えようという感じでした。北アメリカ全体で「クリスマス・バード・センサス」というのがあって、みんなで鳥の数を数えて科学的なデータを取るという活動もありますが、これなどもクリスマスだから神様が喜ぶような良いことをしようという感じがあります。

 2004年の12月26日にスマトラ沖で起きた大地震はおびただしい被害をもたらしましたが、その津波はスリランカにも到達し、大きな犠牲が出ました。その頃、私は東京大学大学院で研究していましたが、スリランカから2人の留学生がきていました。またスペインの留学生がスリランカでゾウの研究をしていました。その時、彼らが中心になって津波で孤児になった子供達の教育支援をしたいということで「ゾウさん基金」を立ち上げ、知人から募金しました。こちら
 私はそのお金を持って現地を訪れ、その後の支援を約束しました。あれから14年、すでに大学生になった子もいます。2011年に東日本大震災があったとき、その子供達から心のこもった手紙が届きました。


破壊された家


津波の翌日人々は親族の安否情報を求めに集まった


救援物資センターでは物資を得ようとする人々の表情は真剣だった


 あれ以来、私にとって12月は少し違う意味を持つようになりました。この活動の所期の目的はほぼ果たしたと思います。それに私も来年で70歳になりますから、いつ何があってもおかしくありません。そういうことから、残りのお金を有効に使うことでこの活動を締めくくろうと思います。おそらく田舎の小学校に図書室を作ることになると思います。



コメント
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