ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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ジョン・バトラー・トリオ@代官山UNIT

2010-03-07 15:33:32 | ジャムバンド/オーガニック
THE JOHN BUTLER TRIO / GRAND NATIONAL

3月3日、代官山UNITにて、ジョン・バトラー・トリオのショーケース・ライヴを観てまいりました。抽選による完全招待制ということで、そういう“くじ運”にめっぽう弱い私が珍しく当たったので、気合い充分に観てまいりました。

予定開演時刻より10分強の遅れでメンバーがステージに登場。トレード・マークの11弦ギターをもったジョン・バトラーは、しゃれた帽子が印象的でした。私がこのトリオのステージを観るのは07年のフジロック以来2度目。あのホワイト・ステージでのライヴは本当に素晴らしかったですが、あの頃とはメンバーが変わっています。ドラムスにはジョンの義兄であり、「SUNRISE OVER SEA」で叩いていたニッキー・ボンバ、そしてベースには今年のグリーンルームで来日するザ・レイ・マン・スリーのベーシスト、バイロン・ルイターズという新生トリオ。

まずは「Used To Get High」からスタート。続いておそらく新曲が2曲。たぶん「Don't Wanna See Your Face」と「Revolution」。「Don't Wanna See Your Face」はファンキーなラップが格好良いアップ・テンポの曲。「Revolution」はメッセージ性の強そうなシリアスな曲調で、大地を感じさせるようなリズムも印象的。この曲ではジョンが自分の弾いたギター・フレーズをループさせたりしていましたね。そして「Better Than」。バイロン・ルイターズがエレキ・ベースからウッド・ベースに持ち替え、ジョン・バトラーはバン・ジョーを弾いてました。さらにニッキー・ボンバはチラッとスティール・ドラムを叩いたりしてましたね。

それにしても3人の織りなす暖かくも強靭なリズムは素晴らしいですね。それぞれの演奏が有機的に絡み合いながらパーカッシヴにグルーヴしていく。そこにはブルース、カントリー、レゲエといった肥沃なルーツと、ヒップホップ的な先鋭が溶け合っている。07年にフジのホワイト・ステージで観た時は、鬱蒼とした野外の空気に響く、あの緊張感と高揚感はまさに神がかっていて、何処か崇高な印象すら受けました。ですが今回は狭いライヴ・ハウスです。フジとはまた違う一体感と親密感があり、グルーヴもよりオーガニックでふくよかに聴こえました。さらに私の立ち位置も前から2、3列目と言う、メンバーの表情まではっきり見える位置だったので、3人がごく自然に楽しんでプレイしている姿を見ると、おもわずこっちの顔もほころんじゃうみたいな。そういう幸せ一杯なグルーヴが会場全体に染み渡っていきましたね。

そんなこんなでライヴは中盤へさしかかります。バイロンとニッキーが一旦ステージを去り、待ってましたの「Ocean」。ギター1本でここまで高揚感の高い演奏が出来る人は今、ジョン・バトラーを置いて他にいないでしょうね。美しい弦裁きから後半に向けてどんどん高みに上がっていく。何度聴いても感動です。でもこの曲はやはりライヴ・ハウスではなく、野外フェスで聴きたいですね~。

2人が戻って「Good Excuse」。この曲も格好良いですよね~。で、この曲ではドラム・ソロがありまして、ここでドラマーのニッキー・ボンバは観客とベタなコール&レスポンスをするんですよ。“ブンシャカラカラカブンブン!” みたいな。結構無茶ぶりだったりもするんですが、それを観客も楽しんでる。そしてその様子を陰で楽しそうに見ているジョン・バトラーの表情も印象的でした。でもドラムソロでこういうのって珍しいと思うんですけど…、そう言えばフジの時もドラマーが似たようなコール&レスポンスをしていましたっけ。ドラムの人って代わってるはずですよね…?これって伝統なんですかね?

続いてジョン・バトラーがリゾネーター・ギターでのラップ・スティールを披露。たぶん新曲。先攻シングルとなっている「One Way Road」でしょうか?ちょっと分からなかったです。すいません…。でもスライドが格好良かったです。続いて「Zebra」。今度はジョンがニッキーに負けじと観客と “デッオー!” とコール&レスポンス。盛り上がりました。そして本編最後の曲はギター・リフが格好良いロックな感じの曲でしたが、これもよく分かりませんでした…。すいません。新曲ですかね?

アンコールはたぶん新曲の「C'mon Now」。これはもう楽しむより他にない感じのアップ・テンポの曲。そして最後は「Funky Tonight」。ベース・ソロから3人でドラム叩きまくりへとなだれ込む展開にテンション上がりまくりで大団円。

新曲中心の短いセットになるのかと思いきや、それぞれのソロも含めた約1時間30分。たっぷり楽しませてくれました。ジョン・バトラーはスタッフへ労いの言葉をかけるなど相変わらずの侠気を見せつつ、「オマエラサイコー!」を連発するなどして笑いをとっていました。なんかフジで「オマエラサイコー!」と初めて聞いた時は、その言葉の意味のままに受け止めましたが、今では徐々に“一発ギャグ”的なニュアンスを含みつつあるような…。今年のフジでは何回言うか数えてみようかな~。

さて、今年のフジですよね。どのステージに登場するのでしょうか? 昼のグリーンとかやめてくださいね。ヘヴンのトリでお願います! 夜のヘヴンでジョン・バトラー・トリオ! 絶対に最高です! きっと幸せ一杯にその日を締めくくってくれることでしょう!


*曲目曲順につきましては既に記憶が曖昧ですので、間違っていましたらごめんなさいね。

写真のアルバムは前作「GRAND NATIONAL」。この日のライヴでも演った、「Used To Get High」、「Better Than」、「Good Excuse」、「Funky Tonight」などを収録。最新作は日本では3月24日に出るそうなので、それまでこれを聴いて待っています。あ、ロラパルーザでのライヴ盤も出てるんですよね…。欲しいな~。


このショーケース・ライヴの映像がいくつかYouTubeにあがってました。

まずは「Ocean」。長いですけど最後まで聴いてください。感動します。しかしアコギでこの音も凄い!
http://www.youtube.com/watch?v=u6VOK4ux5ZE&feature=related

そして「Good Excuse」。“ブンシャカラカラカブンブン!”。
http://www.youtube.com/watch?v=gvkGoUmOkT0&feature=channel



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