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映画『ダンケルク』

2017年10月06日 | 映画鑑賞記
一昨日、見てきました、映画『ダンケルク』の感想を♪♪

映画館で予告編を見た時から、その映像の迫力に引き込まれて、楽しみにしていた作品です。
もう、公開されてから、少し経ってしまいましたが、やっと見てきましたです。
見れて良かったぁ~!!
とても良い映画でした。

■映画『ダンケルク』予告編



第2次世界大戦で、実際に敢行された兵士救出作戦・ダイナモ作戦を描いた作品です。

1940年、ドイツ軍によってフランスの港町ダンケルクに追い詰められた、連合軍兵士40万人。
陸地ではドイツ軍が迫り来る、そして、空からもドイツ空軍の爆撃が襲い掛かる。
最早、撤退の道は、ドーバー海峡を渡るのみ・・・にも関わらず、肝心のイギリスからの船はなかなか来ず、また、今、来ている船も爆撃されてしまう。。。。

そんな過酷な状況の中、何としてでも、生き延びようと必死になる若い兵士達。
また、圧倒的に不利な状況と分かっていながらも、ダンケルクに追い詰められた兵士達を守るために出撃する、イギリス空軍のパイロット達。
はたまた、民間船も、兵士達を乗せる船として、ダンケルクに向かうのでした。

陸、空、そして海。

それぞれの立場の人間達。

生き延びるために、祖国の兵士達を守るために、祖国の兵士達を救出する為に、懸命に戦う姿を描く作品です。


感想としては・・・もう、凄かった・・・と!!

圧巻でした。

この映画、普通の戦争映画とは少し違う・・・というか、とても独特な作りだったと思います。

まず、台詞が圧倒的に少ないのです。

そして、時間と共に、淡々と、その場の状況の変化が描かれて行きます。

なので、なんというか、あまり「映画としてのドラマを見ている感」がなくて。
寧ろ、自分が、その場に居る様な錯覚を覚え、どのシーンでも、常に緊張してドキドキしましたです。

こういう映画で有りがちな、色々と作り込まれた濃い人間ドラマっていうのは、あまり感じず、もちろん、人間ドラマもあるのですが、淡々としているというか、必要最低限な人間ドラマっていう感じで。
でも、それが、ドラマでは無い、リアルな戦場を思い起こさせて、本当に緊迫感が凄かったと思います。

それでいて、要所要所に感動する場面も多かったです。

私は、特に、パイロット達の熱い信頼関係と、ダンケルクに向かう民間船の人達のエピソードにグッと来ました。

圧倒的に不利な状況下で、互いに信頼し合い、ドイツ空軍と戦うイギリス空軍のパイロット達の、その勇気と手腕と絆も凄かったですし。

また、ダンケルクに向かった民間船の船長の息子・・・戦争の厳しさを知らない若者だったのが、初めて、戦争の、兵士達の、現実を知り、成長する・・・そのエピソードは、悲しく切なく、とても印象に残りました。
彼らは、ダンケルクに向かう途中の海で、遭難しているイギリス兵を救出するのですが、戦場で大変な恐怖を味わったその兵士は、船がダンケルクに向かうと聞いて、錯乱、「引返せ!」って暴れるのですよね。
そして、もみ合っていた船長の息子の友人が、階段から落ち、打ち所が悪くて、命を落とします。
それに対し、憤り、兵士を憎んでいた船長の息子ですが、その後、ボロボロになった兵士達を大量に救出することによって、実際の戦場の過酷さを目の当たりにするのです。
そして、友人を突き落とした兵士が、「彼は大丈夫か?」と問うた時、最初は、「大丈夫じゃない!」って責めていたのが、最後には、「大丈夫だ・・・」と答える。
それは、その兵士が、どんな目に遭い、どんな想いをしてきたのかを慮ってのことなんだろうなぁって。
そのように答えた彼の心情を想うと、複雑な気持ちになりました。
戦争は、戦場だけでなく、あらゆる人を傷付けていくのだ・・・と改めて痛感しました。


そして、陸では、ダンケルクから、何としてでも生きて帰ろうとする若き兵士達。
彼らの機転、行動力、極限状態に耐えうる精神・・・などなど、最後の最後まで生きることを諦めない姿勢にも圧倒されました。

祖国からの民間船の姿を望遠鏡で確認した中佐(大佐だったっけ?)が、「何が見える?」と聞かれたときに、「祖国が見える」と言ったのにも、ジーンと来ました。

戦争をやっていた時代の価値観は、私には分かりませんが、でも、例え、撤退に終わったとしても、「生きて帰ること」は、ある意味、勝利なのではないかなぁと思えてなりません。

「生きて帰ること」、「仲間を救出すること」、「仲間を守ること」。
戦局の勝ち負けではなく、これを実行する為に、軍や民間の枠を飛び越えて、国民が一丸となって敢行した・・・凄く素晴らしいことだと思いました。

なので、ラストの、列車での帰還のシーンには、胸が熱くなり、涙が出そうでした。
それだけ、映画を見ている側も、映画で描かれている世界のリアルに入り込んでいたのかもしれませんね。

本当に、台詞が少ない分、臨場感があって。
迫力の映像効果と相まって、圧巻でした。

私は、時間の都合上、普通の2Dで見たのですが、IMAXやMX4Dで見たら、凄かったんだろうなぁって、思います。
結構、4Dを意識して作った映像なんじゃないかなぁって感じましたもの。

爆撃を受けるシーンとか、怖そう(^^;;

ちょっと4Dに惹かれるなぁ(^m^)


という訳で。

圧倒的な映像と臨場感、そして、感動・・・実に、良い作品でした。
そして、改めて、「戦争」ということについても考えさせられました。