★ベルの徒然なるままに★

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映画『ラ・ラ・ランド』

2017年03月06日 | 映画鑑賞記
今日は先週見てきました、映画『ラ・ラ・ランド』の感想を♪♪

久しぶりの本格的ミュージカル映画!!
ミュージカル好きとしては、もう、とってもとっても楽しみにしていた作品です。
もう、最高に素敵でした(//▽//)


■映画『ラ・ラ・ランド』予告編



物語は・・・というと。

何度も何度もオーディションに落ち続け、自信喪失気味の女優志望のミアは、ある夜、ジャズバーで演奏するピアニスト、セバスチャンの演奏に心惹かれます。
「貴方の演奏、とても素敵だった・・・」
と感動の気持ちを伝えようとしたものの、バーでクリスマスソングを弾くことに嫌気がさしていたセバスチャンは、そんな彼女を思いっきり無視するのでした。
その後も、パーティ会場などで、何度も再会するミアとセバスチャンは、互いに惹かれ合うようになり、互いの夢を語り合います。
ミアは女優として成功を収めること。
セバスチャンは、自分のジャズバーを持ち、そこで、自分の好きな音楽だけを披露すること。
愛情を育みながら、自分の夢を叶えようとする2人でしたが、セバスチャンは、お金のために自分の好まない音楽のバンドに入り多忙を極め、そして、ミアは全てを賭けた一人芝居の舞台に失敗し、夢を諦めて田舎へ帰り。
積み重なるすれ違いに、互いの愛情すらも無くなっていくのでした。
そんなある時、ミアが居なくなった部屋に、ミア宛の電話がかかってきます。
大失敗だと思っていたミアの一人芝居を見たという映画関係者から、是非、オーディションを受けて欲しい・・・と。
吉報を告げるため、ミアの実家を訪ね、もうこれ以上失望したくないと夢をあきらめ気味のミアの背中を押すセバスチャン。
そして、ミアは、再び、オーディションを受け・・・。

というお話です。


本当に素敵なミュージカル映画でした。

映画なんだけど、まるで、ミュージカルの舞台を思わせるような演出の数々に、心躍りました。

特に冒頭の、ハイウェイで歌って踊るシーン!!
もう、あの冒頭から、グッと心を掴まれ、一瞬にて映画の夢のような世界に引き込まれました(*><*)
実に圧巻です。

また、傷心のミアが、セバスチャンのピアノに惹かれるシーンも・・・そのピアノの音色がとても綺麗で切なくて。
キュンとするシーンでした。

色々と最悪な出会いをしたミアとセバスチャンですが、「夢を追う者」としての共通点がある分、互いに理解し合い、そして、愛を深めていく~という展開も、ロマンチックで・・・。
ミアとセバスチャンが2人で歌い、踊るシーン、大好きです。

でも、そんな2人にとって、現実は厳しいのですよね。
ミアを愛するがために、早く、自分の夢・・・自分の店を持つことを実現させようと、お金のために、有名バンドのキーボードメンバーになるセバスチャン。
クラシカルなジャズ演奏を心から愛する彼にとって、その仕事は、自分の心を殺すことでもありました。
そして、多忙を極め、ミアとの時間すら持てなくなり、すれ違っていきます。
一方、ミアも、女優を志す者としての全てを賭けて挑んだ一人芝居の準備を孤独に進めていき、その本番、一番見て欲しかった愛するセバスチャンは、仕事で来てもくれなかった・・・。

切ないですね。

ミアがセバスチャンのバンドのライブに行き、彼が、自分の意に反するような演奏をしている姿を見るシーンも凄く切なかったですし。
そんなセバスチャンが多忙を極めるようになり、彼女との距離が開いていくのも切なかったですし。

何より、傍目から見る分には、セバスチャンは、しがない雇われピアニストの頃より成功し、リッチにもなっているだろうに、心は満たされず、愛情すらも失って行っている・・・というのが切なかったです。

これが、夢と現実のギャップ・・・なのでしょうかね?

夢を追っている時は、貧しくとも幸せで愛があるのかもしれない。
でも、現実の道を歩み始め、貧しくは無くなっても、心は死んでいるのかもしれない。愛も失うのかもしれない。

ストーリー展開としては、定番な気もしましたが、こういうミュージカルでの定番展開は美味しいと思うのです。

美しい音楽、ロマンチックなシーンに彩られ、移りゆく、夢を追う恋人同士の姿に、見ている側は、涙するのですよぉぉぉぉ(;_;)



という訳で。

以下、ネタバレ感想なので、未鑑賞の方は、ご注意ください!!



この作品、ラストをどう感じるかで、もしかしたら、好き嫌い、もしくは、ハッピーエンドかアンハッピーエンドかの感想が別れるのではないかなぁと思います。

私は・・・というと。
物凄~~~~く切ないラストでしたが、でも、これが綺麗なハッピーエンド、そして、夢を追う2人に相応しいエンディングだと思いました。

本当に、綺麗で、でも、切なくて、でも、ハッピーで。

このエンドで良かったのではないかなぁと。

物語後半で、一度は夢を諦めたミアの背中を押し、再び、夢の世界へと導いたセバスチャン。
そして、そんな彼の愛と励ましを胸に、再度、夢に挑んだミア。

そして。
それから数年後・・・。

ミアは女優として大成功を収め、一方、セバスチャンも自分の店を持ち、その店も大評判の様子で、夢を叶えていました。

けれども、2人は人生のパートナーとして共に歩んではいません。

ミアは女優として成功し、そして、セレブ男性と結婚、お城のような豪華な家に暮らし、子供にも恵まれて・・・ちょっと言葉は悪いですが、「勝ち組」人生を満喫している模様。

セバスチャンは、自分の店を成功させていますが、まだ独身・・・なのかな?

そんな、完全に違う道を歩んでいる2人ですが、ミアが、子供をベビーシッターに託し、セレブな夫との2人っきりのデートで、雰囲気の良さそうなバーにエスコートされると。
そのお店の名前は、かつて、自分が、「将来、セバスチャンが自分の店を持った時に、この名前にしたら良い」と考えてあげた店名で・・・。
そして、流れているのは、自分と彼の懐かしのナンバー。

そう。
かつての恋人、セバスチャンの店なのですよね。

そこで、セバスチャンの演奏に乗せて、場面はいきなり現実を離れ。

ミアとセバスチャンの愛の軌跡が走馬灯のように流れます。

それは、決して、現実に起こった事では無くて・・・。
ロマンチックな脚色が入ったり、はたまた、自分達に都合の良いような展開に変わって居たり。
そして、その2人の軌跡では、2人は常に共にあるのです。
女優として成功するミアの横には、ジャズピアニストとして成功するセバスチャンが。
セバスチャンが自分の店をオープンさせる横には女優のミアが。
2人は結婚し、子供に恵まれ、愛情あふれる生活を送り、そして、今、このバーでも2人は、演奏するピアニストと客・・・というステージを挟んだ関係ではなく、客席に隣同士に座っているのです。最高に仲が良く幸せな夫婦として。

でも。
それは、夢。

「もしかしたら、こうなっていたかもしれない」2人の夢であって、現実ではないのですよね。

その「もしも・・・」の世界が、とても綺麗で、切なくて。

もしかしたら、自分の夢を叶える為に背中を押してくれたセバスチャンのことを忘れ、自分が成功したら、さっさと他の男性と結婚しちゃったミアのことを「???」って感じる人もいるかも知れません。

正直、私も、出来れば、ミアとセバスチャンに結ばれて欲しかったです。
夢を叶える為に苦労をした2人だからこそ、人生においてもパートナーになって欲しかった。

でもでも、でもでも。
そうは思うのの、それは決して叶う事のないこと・・・だとも私は思うのです。

夢を追い、互いに苦労した2人だからこそ、一緒には居られないのではないかなぁと。

それが、夢と現実のギャップっていうか。
2人は「夢を追う」、そして、「夢を実現させた」という点においては、共通項があるのですが、そういう人間だからこそ、一緒に居ては上手くいかなかったような気もします。
やっぱり、自分の夢を追い、実現させていく過程で、大事になってくるのは「自分の世界」で。
似た者同士の2人では、その「自分の世界」が交わらないのではないかなぁと。
だからこそ、ミアは、「自分の世界」の中で上手くやっていけれ男性をパートナーに選び、幸せになった・・・。
これが現実なのだろうなぁと思いました。

ミアとセバスチャン。
2人は、人生のパートナーにはなれませんでしたが、でも、夢を追う者同士としての理解者だったり、ソウルメイトだったりするのではないかなぁ。
結婚とか恋愛とかとは、また、別の次元の愛情や絆、魂の結び付きを、ラストシーン、店を出ていくミアとセバスチャンが交わした微笑みの中に感じました。

なので、ちょっと切ないけど、ロマンチックなハッピーエンドだったのではないかなぁと思うのです。

本当に舞台を見ているかのような素敵な演出の数々で。
また、リピーターしたいなぁと思う作品でした。

っていうか、3DIMAXで見たら圧巻だろうなぁって。

また、見ようかなぁ。

とにかく、素敵なミュージカル作品でした(*^^*)