柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

瓜談

2020-09-10 08:24:08 | Weblog

今朝の毎日新聞のコラム、瓜の話題です。まくわうりという言葉を久しぶりに見ました、記憶がワッと湧き上がりました。私達の世代までは夏の果物の定番でしたね。まだ外国からの果物が安く入ってくる前の時代です。バナナが高価、ぶどうも巨峰やデラ何とかの品種はまだ出てません、酸っぱめの種の大きい旧来種と茶色い種無しぶどうだけ。冬はひたすらりんごとみかんの時代です。いちごもそんなに簡単に口に入りませんでした、そのまま食べるのではなくて牛乳と砂糖かけてスプーンで潰していちご牛乳みたいにして食べてましたね。そうだったでしょう?ご同輩の方々(いえ、そうじゃないご家庭ももちろんあったでしょうが)。バナナはめったに食べられませんでした、風邪ひくとかおなか壊すとか病気の時に母親が買ってくるくらいのこと。高かったんでしょう。メロンなんか八百屋(見なくなりましたが)の奥の棚に箱だけが(中身見たことないです、マスクメロンなんて)鎮座してるだけでした。りんごは身近でした、私が小学低学年の頃近くの八百屋で小さな国光りんごが3個10円でした、とてもよく覚えてます。みかんはひと盛りいくらで売ってたでしょう値段は覚えてませんが、今のように外国産の果物がない時代です、みかんの需要が非常に高い時代です。こたつの上には籠に盛られたみかん、そばには火鉢、石油ストーブ。冬の風景です。キリ炬燵や掘りごたつは古い家かお金持ちの家にしかなかったです、電気こたつが普及するまでは我が家は専ら火鉢(炭を熾すのです)豆炭でした。今は昔です。で、瓜の話です。夏は黄色い楕円形のまくわうりです。まっか(まっくぁ)、と呼んでました。そう言えば最近久しぶりに食べたことでしたが、甘さも控えめで、ああこんな味だったなあとは思いましたが、思い出は作られるのでしょう、もっと美味しい、甘いという記憶でした。西瓜も甘さが足りずに(品種の問題でしょうが)塩振りかけて食べてましたからね大人たちは。メロンは匙で掬って食べますが、まくわうりは黄色い皮をむいてそのまま食べます(くどいですが当時にメロンなんて食べたことも見たこともなかったです。本物食べたのはうんと後です)うむ、また食べたくなりました。ちなみに、爪につめ無し、瓜につめ有り、ご存知でしょう。この漢字見るたびに思い出します。そしても一つ、瓜田に履を納れず(李下に冠を正さず)です。漢文じゃぁ。

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