memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

カニの漁獲枠が少なすぎる   カナダ

2011-05-29 12:15:09 | 水産・海洋
プリンスエドワード島を含むローレンス湾の6つのカニ協会は連邦漁業海洋局DFOにズワイガニの数量についての見直しを書面で求めた(5月18日CBCNEWS)

漁業者らは当局の推計は低すぎる。島の半数の漁業者は今年は出漁しないであろうと。AlbertonのCarter Hutt氏は漁獲枠が少なすぎてコストに見合わない。このため自分の枠を譲渡するという。 「過去2年間パートナーシップを組むことが認められていたので、他の漁業者に枠を譲渡
した」と。DFOはズワイカニの漁獲枠を昨年63%削減した。6つの団体はこの措置は大きすぎるという。

これらグループは科学者に有償で資源評価を求めた。この結果によればカニの数はDFOの予測よりも20%多かった。しかし DFOの生物学者 Marc Lanteigneは科学者らは違った手法で資源評価をしたと推定している。しかし科学者の調査結果報告全体を見ていないので不明だと。Lanteigneは漁業者がDFOの変更を求めているが、11月に意見呈示できる機会があると。


養殖場は種カキの奪い合い

2011-05-29 10:08:40 | 東北地震津浪災害 3.11
津浪の被害を受けるまでは宮城県が日本の種カキの70%を供給していた。海に種カキをつるす時期は夏場であり他県では種苗確保のため奪い合いが起きている。(5月12日SeafoodSource)

日本の海面養殖では竹や木の筏からカキを吊るす。筏を使うことによって海のスペースを3次元利用でき赤潮や病害発生の場合に移動が容易であるためである。しかしながら台風には弱い。宮城県では3月11日の津波でほとんどのカキ筏が沈没または流出した。空の貝殻はワイヤーでまとめられて筏から吊り下げられ海中に浮遊するカキの幼生Spatの付着基盤として利用される。種カキは筏で3か月間吊るされたのち岸に運ばれる。そこで付着基盤から剥がされた貝殻はバスケットに入れて洗浄される。貝殻は単体となり寄生虫の有無が検査される。種カキの付着の少ない貝殻は廃棄される。

孵化場でも種カキ生産はおこなわれる。日本の場合ほとんどが宮城県と広島県の種カキに頼っている。カキ幼生があるサイズになったら成熟のため海に吊るされる。三重県はカキ成貝の第2位の産出県ンであり毎年7百万個の種カキを宮城に頼っている。種カキの不足から同県では漁業センターで3千万円を投じ種カキの生産に挑戦した。しかし7月までに可能な種カキの数量は20万個にすぎないと三重県海洋資源担当部局はいう。長崎県もまた一定量の生産に挑戦している。岡山県と新潟県は日本第2位の生産県である広島県から種カキを得ようとしている。

日本の養殖業は年間20万トンの生鮮むき身を生産している。しかし、2012年の収穫はこの語のシーズンの種カキの不足により、大幅に減少することが見込まれる。宮城県は米国西海岸に種カキの輸出を行っていた。1970年に始まった10年以上に及ぶカキの病害による斃死によって米国は日本あるいは大平洋カキに転換した。需要の拡大による高値に対応して、ワシントン州のカキ業者はワシントン州立大学の協力を得て独自の種カキ生産を始めた。フランスも日本の種カキは利用していない。日本産の種カキ輸出はわずかであり、種カキの不足は日本国内市場に影響するのみであろう。