ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

学生の起こした不祥事に、大学が陳謝する必要はない

2017-03-14 00:00:00 | 社会時評

同じような記事を複数回書いていますが、またまた毎度おなじみの光景です。

成績下がり相談予定=死亡の学生、信大が会見―石川の高1女子殺害

時事通信 3/13(月) 14:36配信

 石川県能登町の民家で高校1年池下未沙さん(16)が殺害された事件で、関与が疑われる男子学生(21)=交通事故で死亡=が通っていた信州大学(長野県松本市)が13日、記者会見した。

 学生が在籍する農学部の藤田智之学部長は「目立つ存在ではなく、学内でトラブルは把握していない」と説明。「1年生前期の成績は良かったが、後期の成績が若干悪く、4月に履修相談を行う予定だった」と明らかにした。成績が下がった理由は分からないという。

 会見では冒頭、学生支援などを担当する平野吉直理事が「大変痛ましい事件。学生が関与しているとすれば教育機関として被害者と家族にお悔やみ申し上げるとともに、責任を痛感している。世間をお騒がせし、大変申し訳ありません」と陳謝した。 

大学は、学生の起こした不祥事に責任はありませんよ。大学内で、昔あったような内ゲバでもあったとか、学生が集団でなんらかの不祥事を起こしたとか、学生や教職員が大学の金を横領や着服でもしたというのならまだ話は分からんでもないですが、この事件は、報道されたことが事実であるならば、学生が帰省した際に起きたものです。それは大学の管理外です。

Wikipediaの「信州大学」によると、信州大学は学生・院生合わせて11,000人弱が在籍しているとのこと。そのくらいの学生・院生がいれば、まともでない人間もいるし、殺人という大罪はさすがに多くないとしても、犯罪を犯す人間も一定数いることは仕方ないことです。大学と無関係に学生が起こした犯罪について、大学に責任はありません。

これが勤め人とかだったらまだ所属先の責任ということも問題になりえますが、大学というのは金を払って在籍しているところであり、大学以外の場所の行動まで大学は把握できないし、ましてや帰省中ではどうしようもないでしょう。日本的常識ではたしかにこのような場合陳謝は必要なのかもしれませんが、しかし再発防止なんてできるような性質のことではないし、なにもどうにもできません。

極端な話、1972年にイスラエルの空港で自動小銃や手榴弾でテロ行為をした岡本公三のような人物の行動に、彼が在学していた鹿児島大学は責任を取れるのかです。とれっこないし、偽造旅券で動いていたような人間の行動は、日本政府だって責任はとれません。鹿児島大学も、放学の処分をすることくらいしかできることはないわけです。

やはり私たちは、チョムスキーの言葉を繰り返し唱える必要があると思います。

>私たちの目の前で起きたことを許すことについて、私は君を非難し、自分を非難し、その他残りの人間も非難する。

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