ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

ビョルン・アンドレセンの近況についての記事をご紹介

2016-12-16 00:00:00 | 映画

このブログでこだわっている映画俳優にビョルン・アンドレセンがいます。「ベニスに死す」で一世を風靡した彼ですが、その成功は彼を大いに苦しめました。これらについては、特にこちらの記事をご参照ください。

ビョルン・アンドレセンについての2003年の記事(1)

ビョルン・アンドレセンについての2003年の記事(2)

なかなか日本で彼の「その後」が報じられることもないのですが、ななんと(と言っていいでしょう)、彼の最近の写真も紹介している雑誌記事がありました。

ショパン 2016年 11 月号

>「心優しきヴァイキング」ビョルン・アンドレセン■戸倉みゆき

「ショパン」というのは、ピアノ関係の雑誌ですが、なぜ彼がピアノ雑誌に登場するのかと疑問に感じる方もおられましょうが、彼は俳優というよりミュージシャンンである側面が大きいわけです。彼は、音楽学校を出たくらいの人物で、バンドなどではもっぱらピアノ(キーボード)を演奏しているわけです。筆者の戸倉みゆきさんは、

>・・・彼にとってははなはだ不本意なことであると思うのだが、その音楽活動についてほとんど何も知られていない。今回、ビョルン・アンドレセン氏本人には記事を掲載することを快く了解してもらい、ビョルンについての取材記事は真っ先に『ショパン』に書く、という故内藤アイ氏(前㈱ハンナ専務取締役)との以前からの約束を果たすために、特別に紙面を割いていただいた。(P.82)

と書いておられます。

 彼は音楽学校に通っていたのですが、人前でピアノを弾いたら、

>あなた、本当にピアノが弾けるのね!(p.83)

とひどく驚かれて、それがものすごく彼を傷つけたという話も紹介されています。これは、私も上の(2)で紹介した「ガーディアン」の記事でも触れられています。

それで、最近の彼の近影も掲載されています。今年、ウィーンで戸倉さんがお撮りになった写真です。ネットには出回っていないようなので、雑誌の写真を直接撮影したものであることをご理解ください。

それでは、私が見つけた最近の彼のお姿をご紹介します。

 これは、2016年にスウェーデンで公開された「Hotellet」という映画で、これはホテルについてのドキュメンタリーで、彼は、「ベニスに死す」の撮影に使われたホテルを再訪したみたいですね。これも、彼がそのような心境になった表れなのでしょう。なお上の記事の典拠はこちら

 Hotellet TRAILER

こちらはこの映画の予告編ですが、残念ながら彼の姿は確認できませんでした。

それにしてもあまりの容姿の変化にちょっと驚きました。いやかなり驚きました。ほとんど絶句ものです。前にご紹介した、2005年の写真とも大違いじゃないですか。

これは2012年に撮影されたというもので、デンマークのドラマでのものとのことですが、どうもこれは、「The Lost Ones」というドラマのようですね。2016年に放送されたとのこと。これは、主演級のドラマのようですね。こちらにそのドラマのHPをリンクしておきます。予告編では、彼のセリフも聞けます。

これは2016年のスウェーデンのドラマ「Springfloden」の彼。スウェーデンではかなりの人気ドラマの模様。

ひげと長髪は、役柄に合わせているのかもですが、これも過去の払しょくの一つなんですかね。

戸倉さんは、1997年から2002年にかけて、数回ビョルンと会われています。97年の際は、

>もうあの映画とは関係ないし、今後も一切関わりたくない(p.83)

と語るくらい、タッジオの影を背負い続けていたようですが、2002年に最後に彼に会った際は、それまでになく明るく、充実した人生を送っていることがうかがえたといいます。この5年間の間にどのような理由で心境の変化があったのかはわかりませんが、

>事実この直後から、あれほどかたくなに一切の取材を拒否してきたビョルンの名が、主にヨーロッパのメディアを通して散見されるようになったのである。(p.83)

ということになったわけです。事実私が翻訳したガーディアンの記事は2003年、シュテルンのインタビューは2002年のようですので、まさにこの時期に彼はメディアに向けて口を開くようになったわけです。なお上の写真は、同じく戸倉さんが、97年に当時ストックホルムで営業していた日本料理のレストランで撮影したものだそうです。雑誌の写真を直接私が写したものであることをご了解ください。

なお現在ビョルンは、ドキュメンタリー映画を製作中とのことです。大の日本びいきという彼が、また日本の地を踏む日がくるかもです。ガーディアンのインタビューでも、日本で女の子に追っかけられたことを語っています。

では最後に、私がこの記事を読んでいて心を打たれたアンドレセンの言葉を引用してこの記事を終えます。これからも彼についてはこだわっていきます。戸倉みゆき様に深く深く感謝を申し上げてこの記事を終えます。

>ストックホルムの音楽学校でピアノを教えていた時、学年末に生徒たちから花を贈られ「指導は厳しかったけれど、あなたは一番良い先生だった」と感謝されたことがある。その言葉を聞き、ビョルンは感動のあまり涙をこぼしたという。

「あの子たちは、あの映画のことなど何も知らない。ただ純粋に僕自身を評価してくれたんだ」(p.83)

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8 コメント

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Unknown (ブラウ)
2016-12-16 11:19:36
>私がこの記事を読んでいて心を打たれたアンドレセンの言葉を引用してこの記事を終えます

このところ本ブログの過去の名画に関する記事を通じて、監督・俳優らにまつわる裏話(それもかなりシャレにならない)を知ることが多い私にとって、アンドレセン氏の言葉はものすごく救われるというかなんというか…。

映画は偉大な芸術の世界であるとともに、巨大な掃き溜めのような興行・ショービジネスの世界でもあります。
そこに集まるひとクセもふたクセもある人々の人間模様ですから、ヘタをすると人生をすり潰されるケースも多いでしょう。

そういう世界のあり方に耐えられなかった人にとっては、人生のオルタナティヴとなりうる「別の世界」を知っているかどうかがその後の「人間的幸福」を大きく左右することもあるように思えます。

アンドレセン氏の場合それが音楽(とそれを通じた生徒たちとの交流)であったことに、私個人にとっては極めて感慨深いものがありました。


あと今さらのようで大変恐縮ですが…左足指のおケガ、お大事になさってくださいMcCrearyさん。
>ブラウさん (Bill McCreary)
2016-12-17 07:28:42
>アンドレセン氏の言葉はものすごく救われるというかなんというか…。

彼は、前に私が翻訳した記事の中でも、自分というものの実際に、他人が何の興味も持ってくれないというのは本当につらいという趣旨のことを語っていました。そういう意味で私も心を打たれたわけです。

>そこに集まるひとクセもふたクセもある人々の人間模様ですから、ヘタをすると人生をすり潰されるケースも多いでしょう。

ゲイのナイトクラブに連れていかれたりとかなりひどい建研もしたようです。それは、未成年にはまずいと思います。

>アンドレセン氏の場合それが音楽(とそれを通じた生徒たちとの交流)であったことに、私個人にとっては極めて感慨深いものがありました。

私もそう思います。ミュージシャン活動を続けられたのは、彼にとっても非常に良かったのでしょう。

>左足指のおケガ、お大事になさってくださいMcCrearyさん。

ありがとうございます。だいぶ痛みも引いてきましたが、安静にしたいと思います。
Unknown (戸倉みゆき)
2016-12-19 01:08:29
Bill MaCreary様

ブログ開設10年目に突入とのこと、おめでとうございます。何でも継続するのは大変なことですよね。益々のご活躍をお祈りします。
さて、この度は『ショパン』誌のビョルン・アンドレセンの記事を取り上げてくださいまして、ありがとうございます。
ブラウさんのコメントにもありましたアンドレセン氏と子供達のエピソードですが、私はこれをお伝えするために、この記事を書いたようなものです。その事をお二人が理解してくださって、とても嬉しく思います。
この話は最初に彼に会った19年前に聞きました。それが街を歩いているときだったか、パブのようなところだったか記憶にないのですが、とにかく雑談中のことでした。それがずっと心に残っていて、いつか誰かに聞いてもらいたいと思っていたのです。
お二人の感想は、折りを見てアンドレセン氏に伝えます。ありがとうございました。
また何か思い出したら、コメントさせてください。
>戸倉みゆきさん (Bill McCreary)
2016-12-20 23:40:57
どうもコメント本当にありがとうございます。ほとんど貴記事をそのままなぞった記事ですが、最後のアンドレセンさんの言葉には本当に救われました。彼は、「ベニスに死す」の影響から一生抜け出せないのでしょうが、音楽教師として生徒から認められてくれた喜びは、まさに他人の理解を超越したものだったと思います。

>私はこれをお伝えするために、この記事を書いたようなものです。その事をお二人が理解してくださって、とても嬉しく思います。

ありがとうございます。本当にあの言葉は、「ベニスに死す」を見た方々すべてに聞いていただきたいなとすら思います。

>この話は最初に彼に会った19年前に聞きました。それが街を歩いているときだったか、パブのようなところだったか記憶にないのですが、とにかく雑談中のことでした。それがずっと心に残っていて、いつか誰かに聞いてもらいたいと思っていたのです。

なるほど、そうだったのですか。私はなんとなく、2016年の彼の言葉だと思っていたのですが、1997年の際ですか。まだ彼が、完全に吹っ切れていない時代ですね。今も吹っ切れてはいないのでしょうが、でもその厳しい時期を、生徒たちの思いを糧に過ごしていたのかと思うと、胸がいっぱいになります。

>お二人の感想は、折りを見てアンドレセン氏に伝えます。ありがとうございました。

それは望外の幸せです。ありがとうございます。

>また何か思い出したら、コメントさせてください。

よろしくお願いします!!!
ショパンの記事、拝見しました。 (Atuy)
2017-01-16 16:48:12
この度は、素晴らしいご報告をありがとうございます✨                                 映画「ペリカンマン」でのビョルン氏は、ピアノが上手くて、とてもダンディーだったので、なるほど、と思いました。                             ”バッハを愛する少年だった” 私も音大出身でバッハが最も好きなので嬉しいです。                                              「ベニス」以降、年月を経て年齢を重ねてもなお、多くの人々の心をとらえてやまないのは、彼自身が持っている計り知れない魅力によるものではないでしょうか。プライベート写真も本当に素敵です。                                            生徒達とのエピソードにも胸がいっぱいになりました。そんな誠心誠意を尽くす彼だからこそ「ベニス」の「タジオ」も素晴らしかったのだと思います。                                          ”飄々とした人柄・・・漂う雲・・・渡る風・・・”戸倉さんの表現はなんて素敵なのでしょう・・・。          思っていたとおり、彼は真に素敵な方なのだとわかって本当に嬉しいです。                                                      これからもずっとビョルン氏とこちらのブログを応援し続けます。                           日本来訪が実現すると良いですね。
>Atuyさん (Bill McCreary)
2017-01-18 07:50:06
どうもご丁寧なコメントありがとうございます。

>「ペリカンマン」

こちらの映画ですかね。

http://www.imdb.com/title/tt0372461/?ref_=nm_flmg_act_11

この映画では、「ピアニスト」とありますね。私は残念ながら未見ですが、たぶん彼も、一番得意な役柄だったはずで、とてもうれしかったのではないのでしょうか。

>私も音大出身でバッハが最も好きなので嬉しいです。

音大のご出身なんですか。それはすごいですね。

>プライベート写真も本当に素敵です。 

どちらも彼の人間性がよく表れている写真だなと思います。

>生徒達とのエピソードにも胸がいっぱいになりました。そんな誠心誠意を尽くす彼だからこそ「ベニス」の「タジオ」も素晴らしかったのだと思います。

あのエピソードはいいですよね。思わず拙記事の最後に引用してしまいました。



>これからもずっとビョルン氏とこちらのブログを応援し続けます。                           日本来訪が実現すると良いですね。

過分なお褒めのお言葉ありがとうございます。なかなか彼についての情報がたくさんあるわけでもありませんが、これからも氏については私なりに追いかけていきたいと思います。
情報ありがとうございます (Bill McCreary)
2017-01-19 23:36:04
どうも情報提供ありがとうございます。ちょっと時を置いて、ぜひ拙ブログでもご紹介します。

それにしても、彼は本当に特異というかまさに世界にほかにいないすごい精神的な修羅場をくぐったのだろうなと思います。ヴィスコンティに対する思いや態度もまさに愛憎すさまじいものがあるでしょう。ようやく50近くになってあるいていど落ち着いたというところでしょうが、私もますます今後の彼に目を離せなくなりました。本当に、このブログで彼について記事を書き続けてよかったと思います。またいろいろ教えてください。
どうもありがとうございます (Bill McCreary)
2017-09-04 20:57:09
すみません。いろいろありまして彼のことを記事にできなくて。ただお言葉に甘えまして、この件はネタにさせていただきます。やはり彼も、栄光から屈辱までさまざまなことを経験している人であり、私なりにkおれからも彼のことをさらに記事にしていきたいと思います。

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