ちょっと痛くないか？

レスリングの浜口京子が、オリンピック後の引退を撤回したとのことですね。もちろん競技終了直後の段階での話ですが。時が経って冷静になればまた考えも変わるかも…。あまり期待できないか。



チームスポーツならまだしも、レスリングってのは基本的に個人でやるスポーツですから、本人次第でたしかに現役って続けられちゃうんですよね。引退しても、本人に力があれば容易に現役復帰もできます。特に女子は層が薄いから、他のスポーツでは無理なそんなめちゃくちゃなことも通っちゃいます。ましてや浜口はトレーニングは自分のところの道場でやっているわけだから、きわめて環境は恵まれていますよね。以前記事にした山本聖子と同様です。

＞＜五輪レスリング＞浜口「まだシューズを脱ぎたくない」
（毎日新聞）2012/8/10 10:14

【ロンドン川崎桂吾】「まだレスリングシューズを脱ぎたくない」。初戦で敗れたレスリング女子７２キロ級の浜口京子選手（３４）はインタビューで大粒の涙を流しながら、揺れる心境を語った。

　浜口選手は５月に東京で開かれた国際大会で敗れた際、マットに口づけをした。その意味を聞かれ、「日本でする最後の試合だと思った。レスリングがあって幸せだったので、ありがとうレスリングという思いを表した」と五輪後の引退を示唆する発言をしていた。

　アテネ、北京両大会は銅メダルを獲得したが、この日はメダルに届かず敗退。インタビューでは「ここまで来られて……」と声を詰まらせつつ、「シューズを脱ぎたくなくて、まだ履いている」と断ち切れない思いがあふれ出た。

　二人三脚の戦いを続けてきた父の元プロレスラー、アニマル浜口さん（６４）は応援席で何度も「悔しい」と繰り返した。母初枝さん（７１）は「母としては満足。９０点をあげようと思います」と語る一方、「残り１０点はマットを降りる時に笑顔がなかったから。このままでは引退なんてできないでしょうね」と娘の胸中を思いやった。

アマチュアスポーツですから、引退するかどうかは本人の胸三寸ですけど、どんなもんでしょうね。34歳の彼女が次のオリンピックを目指すのって厳しいし、またちょっと痛くありませんかね？

山本聖子もそうですけど、なんか浜口京子もオリンピックから容易に卒業するのがちょっと難しくなっちゃっていますね。本人だけの意思でなく、家族その他の問題もあるでしょう。なかなかね、「やめたい」とも言いにくい状況になっちゃっていますよね。

本来なら親のほうが「引退してもいいんだよ」「気にするな」って言ってあげなければいけないんですけどねえ。山本の親といい浜口の親といい、それを2人の親に期待するのは無理か。無理でしょうね。

浜口と山本では同じレスリングとはいえ、競技者の実績や格としてはずっと浜口のほうが上ですが、オリンピックとは関係ない次なる人生を歩むって言うわけにもなかなかいかないんでしょうね。でも次のリオで金メダルを目指すったって（浜口には、金メダル以外目標はありません）、それって非常に無謀で厳し過ぎると思うんですけどねえ。いろいろ不完全燃焼なんでしょうが、やはり痛いですね。

前にも同じことを書きましたけど、オリンピックにとりつかれちゃった人っていますね。橋本聖子なんてのもその1人でしょう。オリンピックだけが人生じゃないし、山本聖子はまだしも浜口京子は十分すぎるくらいがんばったし実績もあると思うんですけどね。

今後の彼女の動向にも注目したいと思います。

なお、8月13日ですが、16日の記事として発表します。