鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

IT素人の悲しさか、大学の学友17人に一斉にメールを送信したら、パソコンが機能不全に陥ってしまい、困惑してしまった。

2023-04-27 | Weblog

 つい2カ月前のことである。コロナ下でずっと開催を見送っていた大学時代の語学クラスの同期会を開催することにし、いつも使っているマイクロソフト社の「Outlook」を使って17人の仲間に参加をよびかけるメールを一斉に送ろう、としたところ、マイクロソフト社から「送付先としてに入力した17人のうち約半数の9人には送れません」といったメッセージが出てきた。それでも強行して、送信したところ、今度は送信済みアイテムに送信ログが記録として出て来ない事態となってしまった。

 これではどこにメールが送信されたのか、されなかったのかわからなくなってしまったので、新たにクラス会開催通知の文書を作成し、複数枚コピーし、郵便にて17人に送ることにした。このクラス会の幹事は開催ごとに幹事を決めることとなっており、コロナ感染拡大の2019年に次の会の幹事を仰せつかり、丁度3年前に企画したところ、コロナ感染拡大で延期となり、ようやくこの春にコロナ感染が沈静化したため、開催することにしたものだった。

 クラス会の開催については一件落着したが、肝心のパソコンの使い勝手については疑問が残ったので、早速、パソコンのインターネットサービスの提供を受けているイッツコムに連絡したところ、「現在使用しているマイクロソフトのOutlookは更新の時期にさしかかっており、古いバージョンを使っている場合はなにかと具合いが悪くなることがある」ということだった。それでも応急措置として、担当者の指示で、Outlookの使用に関して再設定を行い、なんとか使用に耐えうるレベルまで持っていくことができた。

 イッツコムは「ただ、マイクロソフト社のOutlookの提供については安心できない面もあるので、新たに独立系ソフト会社の無料のメールソフト、サンダーバードを利用するのも手だ」とアドバイスしてくれた。そこで、サンダーバードの「サンダーバード」を見てみたが、名古屋のソフト会社であるがいまひとつ不安な面もあって、切り替えるのは至らなかった。

 イッツコム社の担当者とのやり取りで、「受信したメールを削除した際に削除済みアイテムボックスに収容されるが、それがたくさん貯まると、なにか障害が起きるようなことはないか」と聞いたら、「あまり貯めない方がいい」と言われ、考えてみたら、少なくともここ4,5年は「削除済みアイテムボックス」を整理したことがないことに気がつき、思い切って一斉に削除したら、前回起きたような不都合なことが無くなった。

 さらに調べてみたところ、いま使っているOutlookは2010年バージョンであることがわかり、これでは更新した方がいいこととなったが、肝心のマイクロソフトがきちんとサポートしてくれるのか、それが問題といえば問題である。いま世の中は米国のオープンAI社がChat GPTを提供し、AIは新たな時代を迎えようとしているのに庶民は相変わらず初歩的な段階で右往左往している、ということなのだろう。

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東日本大震災の被害者に対する見方を大きく変える裁判を傍聴したこととなった。今後、被害者だから同情するということにはならないだろう、と思った

2023-04-11 | Weblog

 11日は東京・霞が関の東京地裁へ裁判の傍聴に行き、午後1時20分から403号法廷での東京電力ホールディングスが福島県郡山市の自動車整備会社、三穂田モーター社に損害賠償請求している裁判を傍聴した。東日本大震災以来、東京電力は被害者から数々の損害賠償裁判を提起されているが、逆に東京電力が損害賠償を提訴しているのは聞いたことがなかったので、傍聴してみることにした。時間前に法廷に入ると、わずか数人の傍聴者しかいなくて、空振りかなと思ったが、証人尋問が始まると意外な展開となって非常に興味をそそられた。

 まず被告の三穂田モーターの前社長が証人席に立ち、代理人の弁護士の尋問に対し、「世話になっている人を通じて東京電力から総額6600万円の賠償金をもらい、そのうち2500万円を銀行からの借金返済に充てた」と語った。それは東日本大震災によって受けた損害を東京電力から賠償してもらったもので、その後の平成26年(2026年)に息子に社長業を譲ることにして、社員には払ったことのない退職金として2500万円までもらったことも明らかにした。

 続いて証言台についた現社長は先代社長から経営面の指導をほとんど受けることなく、社業の拡大に努力し、会社の売り上げを以前より月100万円向上させるととなったものの、相変わらず東京電力からの賠償金は引き続き受け取ることとし、4回目の賠償金として1700万円を受け取った。原告側の弁護士からの尋問に答え、「返せるものなら返したいが、会社の経営はそんなものではなかった」と説明した。この時期は先代社長が引退した時だったので、「そんな退職金を払うのなら、それを取り上げて銀行からの借金返済に充てるべきだったのでは」と突っ込まれても、そうしなかったことを語るのみだった。

 裁判では東京電力が被告の三穂田モーターにいくら賠償金を払い、そのうちいくらを損害内賠償しているかは明らかにされなかったが、聞いていた限り1億円近い金額が支払われ、そのうち過半を超える金額を損害賠償として返済を求めているものと見られた。裁判はこのあと、最終弁論を経て数ケ月内に結審するものと見られるが、この日の証人尋問傍聴をしていた限り、被告側が負けるのは避けられない印象を持った。

 これまで東京電力が被告で、一方的に攻められる裁判ばかりを見てきたが、どっこい今回のように逆に東京電力が払い過ぎた賠償金を取り戻そうとする裁判があるのだ、と改めて認識を持った。フィリピン発で日本のお金持ちからお金を強奪する事件が続発した際に、狙われているお金持ちとして東日本大震災で賠償金をたんまりもらった東北の被災者が狙われていたことが明らかとされたが、どっこいそうしたお金持ちのなかに今回の三穂田モーターのような不心得な業者がいることがはっきりとしたわけで、今後東日本大震災の被害者に対する見方が大きく変わることになる裁判だった、と思った次第である。 

 

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