鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

最近の異常な事件の発生の背景には安倍首相の無責任な言動ぶりがある

2018-06-25 | Weblog

 このところ、安倍首相の異常な行動が目について仕方がない。先週の大阪地方の震度6弱で高槻市の小学校のブロック塀が崩れて小学校4年生の女の子が死亡したのを受けて早速、維新の会の松氏大阪知事を伴って現地視察に訪れたり、土曜日には沖縄戦の犠牲者を弔う慰霊式に参列したりする姿などがそうである。国会会期中なのにこの足の軽さは一体何だろう、と思わざるを得ない。安倍首相の腹心の友である加計孝太郎加計学園理事長が大阪地震とサッカーワールドカップ初戦の合い間に急遽、拙速な釈明のための記者会見を開いて世論の疑惑を解こうとしたのと軌を一にした動きである。通常なら取らない行動を起こすこと自体は疑惑隠し以外の何物でもない。

 国のトップが国会の答弁ですぐにばれる嘘をぬけぬけとつけ続き、あげくの果てにせっせと人気取りに動き回る行動を繰り返していると、こんな首相を抱えている国民はなんと思うのだろうか。25日付けの日本経済新聞では22~23日に行った世論調査では内閣支持率は前回(5月下旬)から10ポイント上昇して52%になり、逆に不支持率は11ポイン下がり42%になった、と報じていたが、提灯持ちのマスコミのことだから、割り引きして読むべきである。然るべき人の見るところ、そんなものではない。

 世の中はサッカーワールドカップにに沸いているようだが、どっこい心のうちではしっかりと安倍首相のパフォーマンスを見届けている。森友學園問題で「国有地の払い下げに私や私の妻が関わっていれば総理の座からおりる」と明言ししたにも拘わらず、官房はじめ周りは関わりを隠す輩がいっぱいで、とても関係がないとは言い切れないし、加計学園問題についても加計理事長とはズブズブの関係であることが明らかで、よくも総理の座に居座っていられるものだ、というのが大方の見るところである。

 一国のトップがこんなでは国全体に放逸でどことなくやる気の出ない妙な空気が流れていくのは避けられないことだろう。このところ、国内には妙なというか、なんとも言えない事件、例えば幼児を虐待する事件とか、新幹線内で刃物を振り回し殺人を起こしたり、簡単に人をさらって殺したり、嫌なこよが相次いで起こっている。こうした事件の犯人は「だれでもいいから人を殺したかった」とか、「むしゃくしゃして刃物を振り回した」などと述懐しているが、心の底では国のトップが勝手なことをしているから、国民は何をしても許される、と思っているに違いない。もちろん、だからと言って国のトップが責任を持つべきだ、と言うわけではない。

 ただ、中国の古の堯、舜皇帝にならえて、いうわけではないが、少なくとも一国の首相たるもの、国民から見下されるような言動を取るべきではない。徳を持って政治を行うのは当然だし、常に子供から見てお手本となるような言動を取ってほしいものだ。安倍首相のこの1、2年の国会での答弁や言動はとても子供には見せられないし、聞かせられない。子供が見習っても差し支えない首相であってほしいものだ。安倍首相のパフォーマンスはいまや裸の王様であると言っても過言ではない。これまでここで何回も書いてきたように安倍首相は一刻も早く退陣すべきだ、と心底思う。 

追記 この記事を投稿した25日にも東京・代々木のビルの2階にある居酒屋で、包丁を持った30代の男性が立てこもり花火を路上に放ったり、器物を放り投げたりして、威嚇行為を繰り返す事件が起きた。全身刺青をした裸体を人目にさらし、いかにも筋者といった風体で、どう考えても異常な事件であった。わけのわからない事件が本当に多発している。安倍首相はじめ政治家は深く反省してほしいものだ。国に上に立つ者が嘘をつきまくり、勝手な言動を繰り返すと国民もそれを見習う、ということを深く肝に銘じてほしいものだ。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏の夜の夢で収まるか、--曙ブレーキ工業、1日で総発行株式数を上回る前代未聞の取引量を記録

2018-06-16 | Weblog

  今週、東京証券取引所で前代未聞の出来事があった。東証一部上場の曙ブレーキ工業に1日で同社の発行株式数を上回る株式が取引される事態が起こったのだ。発端は同社が13日に世界初の自動車用ブレーキの新構造という製品を発表したことにあるが、これが投資家の関心を呼び、大幅な買い注文を呼び込むこととなったのである。同日の株式取引数は2849万株となったのに続き、翌14日の取引数は1億9870万4700株にも達し、なんと同社の発行株式の1億3599万2343株をも超える事態となってしまった。ここ数年無配で低迷を続けていた同社の株式は一挙に年初来高値を更新するに至った。

 曙ブレーキ工業は好調な自動車業業界のなかでどういうわけか北米子会社の不振からここ3年株式の配当がない状態で、株価も200円そこそこまで落ち込んでいた。それが、この13日の新構造のブレーキという世界初という触れ込みの新製品を発表するや否や、株価は一挙に377円にはね上がってしまった。その余勢を駆って、翌14日には買い注文が殺到し、取引株式数は同社の総発行株式数を上回るほどに膨れ上がってしまった。14日の取引額は時価総額を大幅に上回る701億2100万円となり、全上場会社のなかで任天堂に次いで2番目にランクされた。

 同社の大口株主は1549万5千株を保有するトヨタ自動車はじめ主に自動車業界の会社がズラリと顔をそろえているほか、曙ブレーキ工業も275万株余を保有している。これらを合わせると約35%になるが、こうした大株主が売り出すことはまず考えられないので、13、14日両日に取引した会社、もしくは人のなかには一旦買ったブレーキ株をそに日のうちに売却した会社、もしくは人が相当数いたことが考えられる。1日で1社の総発行株式数を上回る量の株式売買が行われた例がかつて株式市場で発生したことがあるのかどうかはしらないが、曙ブレーキ工業にとってはこれまで1日の株式売買数はせいぜい1000万株だったというから、今回は20倍にものぼることとなる。

 実はこの15日は曙ブレーキ工業の株主総会が開催され、一部株主から「異常な取引が行われたなかに米国のハゲタカファンドのような輩が交じっているのではないか」とに質問が出されたが、同社の荻野好正CFOは「主にデイトレーダーによるもので、買収の意図を持ったものはないと考えている」と答えていた。本当にそうなのかはまだ今後の展開を見ないとよくわからない。13日に発表した新製品が市場に出てくるのは早くて2年後だそうで、市場が期待した通りのものなのかはこちらもまだ先をみないとわからないというのが正直なところだろう。

 15日の曙ブレーキの取引株式数宇は8868万2300株と相変わらず高い水準だったが、株価の方は高値を追う展開ではなく、高値で買った株式をどう売り抜けようかと探っている投資家が多そうな感じとなっている。この決着がどうつくか予想は難しいところではある。ただ、デイトレーダーは個人レベルでなく、おいしそうな企業を見つけては一斉に仕掛けてくることがはっきりしたわけで、今回は曙ブレーキ工業という昔の優良企業のイメージがあり、株価が手頃な会社を見つけては株価を転がして儲けを企んでる手合いが一杯いる、ということだけははっきりとした。

 一部には曙ブレーキ工業が株主総会を控えて、多少の株価上昇の材料にでもなれば、とのねらいから新製品の発表をタイミングよくぶつけてきた、のではないか、と観測する向きもある。そうだとすれば、それにしては大きな”花火”となったわけで、同日の同社の株主総会で提案した買収防衛策の発動にはならないことで収まれば、”夏の夜の夢”ということになるのかもしれない。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする