鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

中国で起きている”白色革命”は習近平主席の足元を揺るがすことになるのは間違いない

2022-11-29 | Weblog

 中国の習近平国家主席の動向が注目されている。中国各地で白色革命ともいうべき中国国民の反政府運動が広がり始めているからだ。発端はコロナウイルスの感染が3年前に中国・武漢で見つかって世界に広がっているためか、習近平主席は早くからゼロコロナ政策を打ち出し、1人でも感染者が見つかるとその地域を封鎖し、市民に閉塞な監禁ともいえる生活を強いることで、感染拡大を阻止してきた。3年経って中国がコロナの封じ込めに成功したか、と見られていたところ、またまた北京市内でコロナ感染が3万、4万人と広がりつつあることから、習近平主席は都市封鎖に乗り出し、もう堪らないとばかり、中国市民が一斉に反ゼロコロナに立ち上がり、それが反習近平の様相を呈し始めたのだ。

 中国はついこの10月に開かれた第20回中国共産党大会で、次の5年間の政治の方針を決め、習近平主席を引き続き国家主席とすることを決めたばかりで、党の首脳もほとんど習近平主席の息のかかったメンバーばかりを選出した。こうした習近平の独裁ぶりもあって、反ゼロコロナ運動が反習近平にもつながったものと見られる。中国全土で若者を中心に広がる”白色革命”ともいえる市民運動は反ゼロコロナ、反習近平を謳うものの、実際にそれを表記して掲げると反政府活動を見られ、官憲に逮捕されかねないとして、何も書いていない白色の紙を手に持って振ることで、訴えていることから白色革命と言われているようだ。

 こうした運動は北京のとある建物でコロナウイルス感染者が発生したことから、その建物が封鎖され、逃げ出そうとした住民を出ないようにしたことから、10人の死者が発生したことから中国政府の強権的な押さえつけに反して一斉に市民が立ち上がったことがきっかけだとされている。強権的なゼロコロナ政策に反対を唱える市民にかねて独裁的な志向を強める習近平主席に異を唱える市民が加わり、反政府、反習近平を唱えだしたのが真相なようである。

 習近平主席はかつての胡錦涛主席を党大会で露骨に斥けるような姿勢を見せるなど中国政府内でやり過ぎだとの声が出るほどで、今回の白色革命に対する対応次第では政権の座を揺るがすような事態に陥るようなことも十分に考えられる。

 世界の工場と言われ、グローバルなサプライチェーンを構築してきた中国はいまはゼロコロナ政策の影響でサプライチェーンに罅が生じているような状況で、おかげで中国の経済成長も赤信号がともり始めている。そうなれば米国に次いで世界第2の経済大国の行く末も危うい状況にもなりつつある。中国経済に赤信号が灯れば、世界経済にも大きな影響を及ぼすのは間違いないが、中国にとっても大きな痛手をもたらすのは間違いない。

 これらすべてが習近平主席が譲ろうとしないゼロコロナ政策にあるのは確かなことで、まずはウィズコロナの政策に舵を切ることが何よりも求められている。そのうえで、中国として今後の経済成長政策をいかに立てていくか、内外にはっきりと示すべきである。

 

 

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我が子とともにミサイル発射の瞬間を見ている姿を公開する北朝鮮の金正恩総書記はもはや狂ったとしか思えない

2022-11-19 | Weblog

 18日午前、北朝鮮が平壌近郊の順安付近から日本海に向けて長距離弾道ミサイル(ICBM)と見られるものを発射した。防衛相によると、約69分間飛行し、北海道の渡島大島の西約200キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられる。北朝鮮のミサイルが日本のEEZ内に落下したのはことし3月以来で、11回目になる、という。今回は日本上空を通過する可能性が見込まれる際に発信される全国瞬時警報システム(Jアラート)が発信されなかったが、航海上の船舶に当たる可能性がなかったとはいえず、度々の北朝鮮のミサイル発射に対して、単に怒りの声を発するだけでなく、もっと根源的な対策を講じる必要がありそうだ。

 このニュースは翌19日朝の日本テレビの「ウエーク」でも報じられたが、ひとつ奇異に感じたのは金正恩総書記が10歳前後の娘を連れてミサイルの弾道を眺めている写真が公開されていたことだった。そんな小さな子供を連れてミサイル発射を見物する金正恩が何を思ってそうしたのか、ということである。そんな小さな子供に現下の国際情勢が理解できるはずもないし、北朝鮮の置かれた状況からして今回のミサイル発射がどんな意味を持つのかわかりはしない。なのにそんな写真を公開する金正恩の意図が全く理解できない。金正恩総書記が狂ったとしか思えない。少なくとも常人の感覚を失っていると理解するのが当然だろう。

 世界の主要国首脳がインドネシア・バンドンに集まり、ロシア、ウクライナ紛争などで混迷する世界の在り方を論議しているなかで、ただ北朝鮮1ヵ国だけが世界から取り残された状況に置かれていることについてだれにもぶつけられない憤懣を感じていることから、金正恩が今回のミサイル発射の挙に出たことは容易に想像できる。これまで何回もミサイル発射してきても、だれもまともに相手にしてくれなかったことにも相当なストレスを感じていたことだろう。

 もちろん、金正恩は国内の国民に対しては海外の動向についてはもちろん、国内の状況についてもほとんど知らせるようなことはしておらず、北朝鮮国民は単に金正恩総書記の行うことや声を聞くのみで、世界が北朝鮮をどう見ているのかを知る手がかりは何もないと思われる。だから、先月4日の弾道ミサイル、ICBM発射したのを記念して「日本列島を横切り4500キロ先の太平洋上の目標水域を打撃した」と記した切手を発行する、と発表した。これを聞いた時には金正恩総書記はもはや狂ったとしか思えなかった。

 そんな指導者を抱く北朝鮮国民は可哀想としか思えない。だれが救いの手を差し伸べるのか、神のみぞ知る、としか言うべき言葉が見つからない。日本の首相にはとてもそんなことはできないので、2年後に行われる米大統領選の勝利者、X氏に期待するしかないのかもしれない。

 

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