「生き方、一つじゃない」子どもに伝えて

2022年01月22日 09時34分46秒 | 国を憂う
昨日の朝日新聞 文化面にあったコラムの丸写しです。共感しました。社会文化の変化が世の中の不安定さを醸成してるんだろうまでは想像してるが、具体的に何なのかは上手く言えずにいる。社会学者 宮台真司さんが「相次ぐ無差別の襲撃事件」を分析し、世の中の変化を明快に説明し、何ができるのかを示唆してくれてます。
50年前頃の世の中は
 ・異年齢集団で外遊びをする中で見ず知らずでも仲間になりうると感じる対人能力を培った。
 ・親や先生が与えた思い込みを近所の年配者が「ナナメからの介入」で緩和された。
 ・教室にはいろんな家庭の子が集い、互いの家を行き来して、いろんな生き方を学べた。
 ・家族の外でも全人格的に扱われ、他で代替できない尊厳(自己価値)を持てた。

自分の小学校、中学校(高校時代もかな)ほんとにそうだったな と懐かしいね。

そしてこの50年の中で
 ・1960年代の 団地化で「地域」が
   80年代の コンビニ化で「家族」が
   90年代の ケータイ化で「人間関係全般」が   空洞化した。
 ・土地に縁の無い「新住民」が不安から遊具を撤去し、校庭をロックアウトし、外遊びが消えた。
 ・地域が不信ベースになり、親以外の大人との交流が消えた。
 ・親と教員とネットと友人と の希薄な関係だけが残った。
 ・子は親の自己表現のダシにされ、進学校に入れと言われるが、
                   それ以外の価値が解らなくなった。
 ・やっと進学校に入ると、周りは皆自分より優秀。
                   自分を価値の無い存在と感じるようになった。
 ・どうにか会社に入ると、希薄な関係の中「置き換え可能な存在」でしかないと知る。

こういう変化をもたらしたのはグローバル競争とテクノロジー化である。それは今後も増々進み、「誰でもいい」「置き換え可能」な存在を量産していく。

やっていける事、やっていかなければならん事は
 ・大人が目の前の子供に接っする姿勢を改める。
 ・子供が多様な大人と関わる機会、いろんな文化に接する機会を増やし、
                 自分の日常と違う世界があるという想像力を培う。 
 ・「人生の選択肢は一つじゃない。いろんな生き方がある。
       面白くて幸せな人生はたくさんある」とのメッセージを伝えていく。

こうだと示唆されてる。 そうなんだろうな。 グローバル化、テクノロジー化の進行に見合っただけの「人間としてのソフトな文化」を取り戻すのか、再構築するのかやって行かなきゃ、今の「怪しい世の中」の進行は止められなんだろいうな。
コメント (2)
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