21日の土曜日は午後から夜9時過ぎまで「愛妙」三昧の1日だった。
・レクチャーコンサート(14時~16時)
結局のところは9/2の有料本番公演に多くの観客に来て欲しいということなんだが、「愛の妙薬」がどう素晴らしいかを古川先生が無料で講義をしたコンサートでした。僕たちは先生の想いを普段から聞いてるから「また言ってら!」みたいなところも多かったけど、そんな僕でも「あっそういうことなのか」があったね。「なぜアリア『人知れぬ涙』は有名になったか」のオペラ文化的解釈は感心した。まず曲想の展開に新境地が見られるという事。そしてその変化がその後の「ヴェリズモオペラ」への展開と繋がっていったという文化的な解釈でした。「なるほどな」でしたね。「美しい曲だから有名なんだ」しか考えないものね。
ソリストが3人ステキなアリアを歌ってくれた。高嶋君の「人知れぬ涙」も良かったが、上野君が歌った「アディーナとドゥルカマーラのアリア」よかったな。上野君って音大出てまだ10年にはなってないでしょう。普段は合唱の助っ人としてお付き合いがあるんだけど、軽い感じなんですよ。まさかこんな歌うたえちゃうなんて想像できなかった。とっても難しいアリアだと思うけど、サラッと、しかもしっかりと聞かせてくれたのにはびっくり。上野さん、これから尊敬の目で見ることにしますので。なんでしたら「アッシー君」やりましょうか。 というのも練習後の帰り道、僕は車で走ったのですが、さっきまで見てた軽い普段着(まさかこの人声楽家じゃないわよねみたいな)でチャリンコ飛ばしてる若者を追い越したのです。とっさにクラクション鳴らして挨拶しちゃったのです。
コンサートに戻りますが、もっとお客さんに来てほしかったな。僕は朝の散歩時に挨拶する人にだいぶ宣伝したけど1人も来なかった。大和オペラ関係者も練習と重なったので不参加。もったいないな、こんないい話と素敵なアリアが聞けたというのに。
・舞台レイアウト
先生からコンサート終わったら、小ホールの中を前々回のように舞台イメージにしてほしいの依頼が以前からあった。舞台上の物、通路の位置を明確にし、動線、動く時間を確認するために、最低でもこの設定は必要でしょう。効率良く、パッパと設定できるよう専用のメジャーを考案して、作って行った。要は舞台上にXY座標よろしく14個の点を決められればいいんです。結果は女性5人ほどでピタッと決めましたよ。これにはホールのおじさん達も感心して見てましたよ。(僕はそう思った) 我ながら見事。 完璧な仕事。
・衣装合わせ
これもどこかで1回やらなきゃならん作業。
合唱団の衣装は基本自前です。アバウトの解説を受けただけで、自分で全体を構成して衣装係さんのチェックを受けるというのが内容。そのままで1発OK貰う人、ちょっと手直しされる人、逆にこっちからないんですがと相談する人も。ちょっと寂しいと小物を貸し与えられて雰囲気を変えるケースも。 僕の場合は自前で合格。白州で庭仕事する時の衣装を持ってくれば、明るい農民に変身可能です。
写真は子供たちの衣装チェック と お姉さまたちのチェック風景です。
・そして歌練
今はどうしても場面場面での村人の動きが主。まだやってない場面も有るしです。 土曜日は「とんでも無いペテン師、でも高貴か高学歴か」「このオペラで一つの大きな意味を持つ場面」 ドゥルカマーラの登場場面を初めて教えられた。僕ともう1人が最初に出て来る「酔っ払い役」をやるよう指示が来た。やりましょう、自で行けるから。
こういう状態だと歌は半分以上無視されますね。そういえば、僕も前で棒振ってる指揮者見た記憶がない。考えたね。彼女だってマエストロがたくさん言い置いた指示をあと数回の練習で実現しないといけないよね。「何やってた」と怒られるはめになるじゃない。棒振ってて「ここが、うんここも、何このハモリ」こんな思い随所だったと思うんです。しょうがない、みんな動かなくちゃでてんぱってるからね。でも副指揮の責任を考えると、彼女は泣いてたんじゃないかね。うん、まさに「人知れぬ涙」のはず。 そっちも気を付けてないと合唱団としてまずいよね。 次回は神経使いたいと思います。
コンサートのあと、ホール出口で先週の動画を見ながら勉強会。
今練習風景は動画に撮って、団員の中だけで公開する練習法をやってます。面白いのはこの動画に先生が場面場面で注釈を入れてくれるんです。村人全員の動き、バランスから、「〇〇さん 止まり方が悪い」なんて個人指導も入ってます。団員が各自これを家で見て復習、自習するのです。情報化時代ですよね。でもこれはいい勉強です。自分の動きみて恥ずかしくなるのが実態です。でもここを通らないといい演技にはならんというのも事実です。あと1.5ヶ月磨きに磨くのです。あと10回ほどしか練習できないんだから。